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台湾のお葬式は、外国人が見たらお祭りと勘違いするほどにぎやかです。ひつぎをお墓へ運ぶ行列などは、まるでパレードのよう。爆竹を鳴らすのはもちろん、派手な装飾を施したトラックの荷台でラッパや太鼓が演奏され、その後に参列者が延々と続きます。
葬儀を盛大に行うことには、故人の功績をたたえる目的と、葬儀を営む故人の子供がいかに自分が親孝行であるかを誇示する意味合いがあります。
最近ではお葬式のスタイルも少しずつ変わってきていて、特に台北市では「殯儀館」と呼ばれる斎場で告別式を行うことが多くなっています。斎場では爆竹も鳴らしませんし、台湾のお葬式には欠かせない伝統的な「泣き女」(遺族の代わりに大声で泣き叫んで悲しみを表現する職業の女性)も雇いません。日本と同様、台湾でも多くの伝統的な行事が簡略化してきていますが、お葬式も例外ではないようです。
参列者のマナーですが、服装は日本のように喪服を着る必要はなく、一般的に黒や濃い色の洋服であれば失礼に当たりません。ただし不幸が続かないよう、帰り際に「再見」と言ってはいけませんのでご注意を。
白包袋の書き方
日本の香典に当たる「白包(奠儀)」。白包袋はお祝いを包む「紅包袋」と同様、コンビニエンスストアなどで手軽に購入できます。
故人の宗教や各地域によって形式が異なりますので確認が必要ですが、一般的な書き方は、まず水引きの下に「上款(故人の氏名)」を書き、その横に「中款(お悔やみの言葉)」を添え、「下款(差出人の氏名)」を左下に書きます(画像参照)。
例えば、故人が男性なら「○○(故人の氏名)先生千古-中款-下款:○○(人)敬弔」となります。
中款は亡くなった方の性別によって使い分ける必要がありますが、「往登浄土」「華開見佛」「世徳流芳」「高登楽境」「音容宛在」などは、男女どちらでも使うことができます。
白包の金額は?
白包の金額ですが、職場関係者の家族に不幸があった場合は1,100台湾元か2,100元、自分の親族の場合は3,000~5,000元が相場のようです。
台湾では葬儀のお香典などは奇数の金額を(ただし、金額が多い場合は、切りの良い偶数でも構わないそうです)、結婚式などのお祝い事には縁起が良い偶数の金額を包みます。また、日本と同じく4や9など不吉だと言われる数字の金額は避けます。
多過ぎても遺族の負担に
中国語で「祝福永遠不嫌多,関心只要足夠就好」という言葉があります。「祝福はどれほど多くてもうれしいが、悲しむ人への思いやりは気持ちが伝われば十分だ」という意味で、香典の額があまりに多いのも負担になるということです。香典は多過ぎず少な過ぎず、残されたご家族が一日でも早く立ち直れるように願う気持ちが一番大事なのは、日本も台湾も同じですね。
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