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第27回 人材育成に使える研修の助成金制度


コラム 人事労務 台湾事情 作成日:2014年1月7日

こっそり予習、管理部門の豆知識 総務・会計

第27回 人材育成に使える研修の助成金制度

記事番号:T00047943

 明けましておめでとうございます。新年度が始まりました。個人ごとに年度目標は異なるでしょうが、企業にとっては社員の成長が共通の目標ですね。社員はコストではなく、企業に利益をもたらす資産です。社員育成の費用を惜しむべきではありません。とはいえ、少しでもコストを下げる方法があれば、ぜひ利用したいですね!今回は「企業人力資源提升計画」を紹介します。

・主な受給要件

 「企業人力資源提升計画」は行政院労工委員会(労委会)職業訓練局が、企業の生産性を上げ、台湾の競争力を高めるため、研修費の一部を負担するという制度です。企業の人材育成の促進を目的に、研修の実施企業に対して助成します。

 申請の時期は毎年少し異なりますが、およそ12月から翌年3月の間です。

 研修の種類(内部研修、外部研修)によって、参加者数や助成額などが決まっています。

 「内部研修」とは、社内の人間が講師を担当、または外部の講師を招く研修のことです。企業が研修の内容を決め、講師の手配やテキストを準備します。研修の質と効果を考慮し、研修の受講者数は1回当たり5~50人としています。

 「外部研修」とは、就業保険に加入している社員を外部の研修機関が開催する教育研修に参加させる研修のことです。研修1シリーズ当たり最大8人まで補助することができます。

 就業保険の加入者数が51人以上の民間企業なら、外資か台湾資本かの区別なく、助成金の申請資格があります。

 助成額も、内部研修か外部研修かによって異なります。内部研修では、講演費は▽社内講師の場合、1時間当たり最大800台湾元▽外部講師の場合、1時間当たり最大1,600元──。研修会場費は1時間当たり750元で、1日8時間まで補助します。実際の補助額は労委会の審査で決まります。

 外部研修の場合、研修機関が請求する費用の50%まで補助します。

・申請の手順

 まず、労委会のホームページで登録の上、研修の年度計画を提出します。登録日から5日以内に、必要書類を管轄機関に提出しなければなりません。

①申請表

②年度計画および経費の明細

③計画の詳しい説明(企業にもたらされると予想される効果)

④事業主の合法な設立登記証明書類

⑤事業主の当年度の労工保険費納付書類および明細

⑥前年度の納税証明

⑦その他

 以上の必要書類を提出し、政府機関の審査結果を待ちます。審査期間は3週間ぐらいです。審査の通過後、社員に研修を受けさせます。注意すべきは、研修を欠席する場合、事前に労委会に必ず連絡しなければならないことです。検査員が事前の通知なしに現れますので、無断欠席の場合、審査が通った計画でも取り消されることがありますよ。

 労委会に確認したところ、51人未満の企業が対象の「小型企業 人力資源提升計画」が来年新しくできます。詳細は来年1月下旬の公布予定だそうです。

 こうした制度は、年度によって異なりますので、最新情報の確認をお忘れなく。 

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