記事番号:T00003371
起業に人脈は必要か?
世間一般では「人脈を大切にしろ」、「やつは人脈が豊富だからつき合っておいた方がいい」などと言われます。あるいは、起業したての人で「豊富な人脈を活用して…」、「私の人脈(友人)には…」などと言う人もいます。
しかし、実は起業の成功と「人脈の多さ」に相関関係はありません(統計を取ったわけではありません。感覚的にです)。私の経験では、逆に起業時に「人脈、人脈」と言っている人ほど、うまくいかない傾向にあります。
普通に考えると「人脈」はあるに越したことはないと思いますが、いったいなぜでしょうか?
起業時における最初の段階での課題は「マーケティング(営業も含む)戦略」です。
人脈に頼った営業
保険や車のセールスを例にとり考えてみましょう。
人脈に頼った販売をしていると、知人に売り切った時点で売れなくなります。また、人脈の紹介で販売できても、その人脈も部下ではないのですから、いつもいつもお手伝いをしているわけにはいきません。
つまり、「人脈に販売する」、「人脈から紹介をもらう」だけでは、長く安定した成績は残せないのです。
成功するセールスマンは「初めて会った人でも、興味を持たせて、この人から買いたい」と思わせるスキルを持っている人です。ビジネスも同じで、「知り合いだから買ってもらえる」、「知り合いから紹介してもらえる」というビジネスモデルだけでは、一時的に糊口を凌ぐ程度にしかなりません。
成功する起業家になりたいならば、「人脈がなくても成り立つ」マーケティング手段を見つけ出すべきです。これができた人には、自然に人が寄ってきます。
周りの人は「あなたがどういう人脈を持っているか?」には関心がなく、「あなた自身に何ができるか?」に関心があるのです。
あなたの生涯を賭けたビジネスの生死を、あなた以外のキーマンが握っているなんて…
考えただけでも恐ろしいことですね。
起業への格言⑥
「人脈の多さと、起業成功には関連性がない」
ワイズコンサルティング 吉本康志