コラム

記事番号:T00003561
2007年11月6日0:00

●小規模企業の人材問題

 「企業は人なり」といわれるように、規模の大小にかかわらず、人材は重要な経営資源です。
しかし多くの小規模企業は、二つの大きな問題を抱えています。

 1.人が集まらない
 2.採用してもすぐに辞めてしまう

 採用される側から考えてみると「寄らば大樹の影」ではないですが、小規模事業は不安なものです。

 できれば入社したくないし、入社してもチャンスがあればすぐに転職したいと考えるのは当然です。

 日本では誰もが知る有名企業の台湾拠点であっても、条件は同じです。
 
 台湾では有名でないことに加え、外資系企業ですのでいつ撤してもおかしくない不安を抱える職場なのです。

●小規模企業の採用戦略

 では小規模企業が人材を集めるためにはどうしたら良いのでしょう?

 まず第一のポイントとして、「経営者のビジョンとパッション」が必要になります。

 実現できるかどうかは別として、「将来どうしたいか?」が決まっていない小規模企業は、不安の固まりです。

 また、情熱のある人にはなぜか人が寄ってくる習性があります。

 熱中している人には魅力がありますし、なぜ熱中できるのか知りたくなるのが人情です。

 次に採用方法ですが、「一般的な求人方法」でよい人材を採用するのは難しいのが現実です。

 交友関係を広げ、経営者自らのヘッドハンティングでなければ良い人材は集まりません。

 なぜならば、採用者に与えることができるのは「高い給与」や「充実した福利厚生」「名誉」「安定」ではなく「将来の夢」でしかないのですから…

 第三のポイントは給与水準です。

 「業界トップの企業がこれだけなのだから、末席のうちは8割ぐらいで…」と考える方が多いのですが、実はこれは逆です。

 「業界トップの企業だから、この水準でも良い人材が集まる」のであり、リスクの高い小規模企業に入社してもらうには業界トップの企業より多く支払う必要があります。

 えっ? そんなお金がない?

 それなら経営者の給料を減らしてでも、また一時的には経営者の給料より高くなったとしても資金を捻出しましょう。

 なぜなら「相手にリスクを負わせて、経営者だけがリスクを負わない」と考えるのは甘過ぎますし、経営者もリスクを負うことにより、採用した人材を活用しようと必死になります。

 小さな安定を採らず、優秀な人材たちを活躍させ、今の数倍の給料をもらうことを考えましょう。

 第四のポイントは「社員に不安を与えない」ということです。

 例えば「基本給は○○と低いが、成果に応じて歩合で払う」とは一見合理的に聞こえますが、これは言い換えるなら「経営者としてのリスクを社員に転換している」ことになります。

 リーダーがリスクを取って初めて人は付いてきます。

 責任を転嫁するリーダーの下では人は居着くわけがありません。

●小規模企業成長の原則②

「小規模企業では制度より経営者のパーソナリティーが重要」

ワイズコンサルティング 吉本康志