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第6回 ビジネスのタイプを知る


コラム 経営 作成日:2007年11月15日

ワイズの経営塾 小規模事業成長編

第6回 ビジネスのタイプを知る

記事番号:T00003752


●ストックか?フローか?

 世の中のビジネスは「ストック型ビジネス」(ストック型)と「フロー型ビジネス」(フロー型)とに分類する事ができます。

 1.ストック型:契約が継続するビジネス
 2.フロー型:契約が単発のビジネス

 例えば「税理士や会計士」などのビジネスは一度契約すると、毎年契約が更新していきますので、新規顧客を開拓した分だけ売り上げが増加する「ストック型」の代表例といえます。

 それに対し「フロー型」は建設業などの固定資産を製造販売する業種に多くみられます。

 実際には、ストック型とフロー型の中間に属するビジネスがほとんどなのですが、自社および他社のビジネスと比較して、「どちらかに分類」した方が、ビジネスモデルを構築しやすくなります。

●各業種の両タイプ

 同じ業種、あるいは同じ会社でも両方のタイプのビジネスが存在します。

 例えば貿易商社を例にとると、化学材料や電子部品などは一度契約になるとビジネスが長く続きますので「ストック型」、高額の設備などは売り切りの「フロー型」になります。

 人材ビジネスでは、人材派遣は「ストック型」に分類され、ヘッドハンティングや人材紹介は「フロー型」に分類されます。

 飲食業を例にとると、常連客で成り立っている店は「ストック型」、高価格の店や一見客を相手にするのは「フロー型」といえます。

 一般的にストック型は低価格になりやすく、フロー型は高価格でも受け入れられます。

 また、ストック型の方がフロー型よりも経営が安定するという特徴もあります。

●わが社のビジネスモデル構築

 日本のコンサルタントが提供するストック型の代表例の「顧問契約」というサービスは、台湾では成り立たないことは起業前から分かっていました。

 そこでコンサルタントが私一人の頃は、プロジェクトベースで数十万元~数百万元のコンサルティングだけを請け負っていました。

 しかしこのようなフロー型ビジネスモデルでは忙しいときは引き受けられない上に、暇なときはすることが無く、繁忙期の利益を閑散期に食いつぶす状態が長く続きました。

 また常に、「来年度の売り上げは保証できない」不安と危機感を抱えている必要がありました。

 そこでこの状況から脱するために、以下のビジネスを付け加えることでフロー型中心のビジネスモデルにストック型の割合を増やしてきたのです。

1.3~10カ月のシリーズセミナー定期開催
2.インターネットを利用した「労務顧問会員」の年間契約の低価格サービスの開始
3.台湾のニュースを日本語で当日配信する「Y’s News」の年間契約サービス開始

 当然ながら、各サービス導入時には、新規参入者が容易には参入できないよう、「参入障壁」も構築しています。

 こうして、低単価のストック型ビジネスで固定費をまかなう一方で、高単価のフロー型ビジネスで利益を創出するという安定したビジネスモデルを構築したのです。

 えっ?、私が今の会社を追い出されたら?

 台湾では、わが社の組織としての参入障壁が高過ぎて、同類のサービスでは参入できませんね(;^^A
 
●小規模企業成長の原則⑥

「タイプ別にビジネスモデルを構築する」

ワイズコンサルティング 吉本康志


ワイズの経営塾小規模事業成長編

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