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第3回 台湾人も興奮!台北初の2階建て観光バス


コラム 台湾事情 作成日:2017年4月20日

黄小姐の台湾トレンド情報

第3回 台湾人も興奮!台北初の2階建て観光バス

記事番号:T00070132

 台北市内で最近、真っ赤な色でよく目立つ、屋根なしオープントップの2階建て観光バスが走っているのを見かけます。海外ではあまり珍しくないのかもしれませんが、台湾では昨年8月に高雄で導入され、台北でも今年1月に導入されたばかり。2階建て観光バスが通り掛かると、街の人々はつい振り返って眺めています。周りの友人の間でも話題で、いつか普段と違う角度から台北市内を観光してみたいとの声が上がっています。

/date/2017/04/20/20bus_2.jpg生まれて初めて2階建てバスに乗車しました

 台北の2階建て観光バスは、台北駅前を出発し、台北101など主に東部を巡る赤ルートと、故宮博物院など北部を巡る青ルートがあります。中正紀念堂、永康街、国父紀念館、台北市立美術館、士林夜市(ナイトマーケット)など、主要な観光名所を網羅し、40分間隔で運行しています。

開放感あふれるオープントップ

 わたしも土曜日の午前10時ごろ、まず青ルートに乗ってみました。バス1階の座席は10席で、ベビーカーやスーツケースなどが収納できるスペースもありました。階段を上がると2階前方は屋根付きで、クーラー付きの座席が10席。後方は屋根なしで、37席ありました。普通のバスより高い位置に座席があるので、視界を遮るものがなく、とても開放感があって、ゆっくりと景色を楽しめます。

/date/2017/04/20/20front_2.jpgバス前方。普通のバスよりノッポで、窓も広々

 同乗していた20代女性のバスガイドさんは、英語のほか、日本語、韓国語も話せるとのこと。ちょうど乗り合わせた韓国観光客10人ほどが中正紀念堂で下車し、このくらいの規模のグループが1日チケットを購入して市内観光を楽しむことが多いと教えてくれました。

 その後、50代と20代の台湾人親子3人や、日本人2人、欧米人の家族3人が乗車し、全員が故宮博物院で下車しました。さすが人気の観光スポットですね。

レインコートの無料配布も

 故宮博物院から台北駅に戻る途中、今にも雨が降りそう。するとバスガイドさんが、オープントップの座席にいる乗客に黄色の使い捨てレインコートを配ってくれました。実は雨の日対策で開閉式の屋根も付いているのですが、「閉めないで!」という要望が多いので、いつも開けっ放しだそうです。

/date/2017/04/20/20back_2.jpgバス後方。開閉式の屋根は実際には使われていません

台北101行きは満席

 次は午後1時ごろ、赤ルートで台北101ビル方面に向かいました。2階は欧米、東南アジア、日本人観光客でほぼ満席。途中の中正紀念堂で、午前の青ルートで同乗した韓国人に再会し、車内がすごく賑やかになりました。ベビーカーを使っている台湾人家族4人も乗車していました。

 台北101に近づくと、2階建て観光バスに乗ったままで台北101がよく見えます!普通のバスなら下車するまであまり全体像が分からないので、乗客は皆、大興奮で写真撮影していました。

/date/2017/04/20/20taipei101_2.jpg台北101がよく見えます

 同乗の30代後半のバスガイドさんは、英語がペラペラ。中国語と英語で、台北101の近くに高層ビルを建設中で、今後は台北101の年越し花火が見えにくくなるかもしれない、などと説明してくれました。2階建て観光バスには音声ガイド(中国語、英語、日本語、韓国語)が付いていますが、観光スポットの紹介が中心なので、ガイドさんから生の最新情報を聞けるのはうれしいですね。

 このガイドさんは日本語を話せませんでしたが、日本人観光客のために日本語版の音声ガイドを流したり、英語でバスの路線を説明したりと、とても丁寧な対応で、写真も撮影してくれました。日本の「はとバス」と人材育成で提携している成果でしょうか。

 ちなみに、台北101に到着すると、約8割の乗客が下車していきました。

混む時間帯に注意

 ガイドさんによると、乗客は日本人が4割、韓国人が2割、欧米人は2割、その他アジアからは1割で、台湾人も約1割が利用しています。台湾人の場合、中南部からの旅行者、特に子供連れ、ベビーカー利用者が多いそうです。

 観光客が多くて混んでいるのは午前9~11時、午後1~2時、4時台の時間帯。また、青ルートは夜、故宮博物院から台北市に戻る便がいつも満席だそうです。

/date/2017/04/20/column_2.jpg

 2階建て観光バスのチケット料金は150台湾元からと、例えば台北市内から故宮博物院までMRT(都市交通システム)25元、バス15元の合計40元や、タクシー300元以下と比べるとお得でないとの声もあります。ですが、これらは単に「点と点」を結んだだけで、行き帰りは単なる移動時間になってしまいます。2階建て観光バスを利用すれば、景色を眺めたり、車内のガイドさんから有用な情報を得たりと、乗車中も「線」で観光が楽しめます。それに、台北市内の観光スポットを網羅しているので、事前の下調べなしで、1日観光ツアーが可能です。特に、子供連れのファミリーやシニア層、荷物が多い場合など、MRTやバスの乗り換えが大変な人にとって利便性が高そうです。

 赤ルート運行時間は午前9時10分~午後10時、青ルートは午前9時~午後4時20分。1周の所要時間は約2時間です。日本から家族や友人が台湾に遊びに来たけれども仕事で観光案内できないときなどに2階建て観光バスの利用はいかがでしょうか?

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