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最近、「逆開き傘」を台北の街でもよく見かけるようになりました。一般的な傘は傘布が1枚で作られていて、開くときは下から上に広がります。逆開き傘は、2枚の傘布を重ねて、外側の傘布が受け骨と一緒に中央に引き込まれる構造で、開く際は傘の露先が上から下に広がります。まるで花が咲くような感じです。実際に使ってみたところ、驚くほどの工夫を凝らした素晴らしい傘だったため、今回皆さんにご紹介させていただくことにしました。
逆開き傘の特徴は、開くときの形に最もよく出ます
傘は雨の日に必ず必要ですが、扱いに面倒さを感じることもあります。一番困るのは、閉じた後に床をぬらしてしまうことです。スーパーマーケットなどでは入り口に傘専用のビニール袋が置かれていますが、しまうのが手間で、うまくしまえないと床や服をぬらしてしまうこともあります。逆開き傘はこの点を改善しました。
傘を閉じる際は、雨水で濡れた外側の傘布が内側に畳まれ、ぬれてない裏側の傘布が表側に来るため、使う人は一切ぬれずに済みます。撥水効果の高い布を使っており、水はすぐに流れ落ちます。
開いたときの形は普通の傘と同じです
また、狭いスペースでの開閉にも便利です。雨が降っているときに車から出る際は、逆開き傘の持ち味が最も発揮されます。ドアを少しだけ開ければ傘を開くことができるので、ぬれる心配がありません。乗り込む際も、傘を閉じるのはドアを閉じ切る直前になってからで構いません。傘をシートに置いてもぬれません。また、人混みの中でも、傘を開いたり閉じたりが楽にでき、他の人に当たる心配も少ないです。
傘も品質重視に
逆開き傘は、昨年、英国の航空技師、ジェナン・カジム氏が10年間の研究の末、完成させた「KAZbrella」がブームになりました。最初の販売価格は35ポンドでした。
台湾では、台中に本社のある「大振豊洋傘」が逆開き傘を開発し、昨年11月に販売を開始しました。同社は毎年200万本の日傘、雨傘を販売しており、台湾全土に1,000カ所の販売ルートを持っています。大振豊の逆開き傘は裏布に穴が空いていて通気性がよいため、開閉も楽です。価格は1,280台湾元で販売開始から半年で3万本以上を売り上げました。傘といえば100元で買うものという考えの台湾人は多く、490元以上の製品は敬遠される傾向にありました。逆開き傘の人気は、価格よりも機能性などの品質を重視する消費者が増えていることを示しているように思えます。
先日、街の傘屋さんを見に行ったところ、逆開き傘の商品が増えていました。店主によると、マイカー通勤族と子供連れのファミリー層が最もよく購入するとのことです。
閉じた状態では立てておくことができます
逆開き傘は傘布が二重で、骨も普通の長傘より多いため、重量は400~650グラムになり(通常の長傘は380~500グラムです)、やや重いと感じます。しかし、骨がかなり丈夫で、強い風の日も安心です。また、傘の柄は一般的なJの字形だけでなく、Cの字形のものもあり、腕を通して肩と腕で支えられるため両手が自由になります。荷物や子供を抱えながら傘を差すことができますね。
台湾の平均降雨日数は年間およそ141.8日で、1年のうち3分の1は雨が降ります。台湾北部は現在、冬の雨の多い季節を迎えていますが、ご興味のある方は逆開き傘を使ってみてはいかがでしょうか?雨の日もきっと楽しい気持ちにさせてくれると思いますよ。
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