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第1回 総経理、システム化に悩む


コラム 経営 作成日:2019年4月2日

経営者が自分で作る簡単データベース

第1回 総経理、システム化に悩む

記事番号:T00082802

 日系企業の経営者の皆さま、「データベースを自在に使えたらなあ」と思ったことはありませんか?簡単データベースを使った、実際の業務に役立つアプリ作りを仮想体験してみましょう。IT(情報技術)に詳しい宇都宮武則がストーリー仕立ての軽いタッチでご紹介します。どうぞお付き合いください。

<登場人物>

ワイズシステム総経理 宇都宮武則
東京理科大卒、大手メーカーの情報システム部にてデータベースシステムを構築、IT企業の取締役を経て2015年ワイズコンサルティングに入社、19年ワイズシステム分社化。

台湾S電工 山田新一総経理
1978年、千葉県生まれ。上場企業S電工の営業企画課長から18年に台湾S電工の総経理として赴任。初めての海外駐在。好奇心旺盛で何でも興味を持つが長続きしないらしい。2児のパパ、趣味は車で家族旅行。

 

飲み友達の依頼

 場所は居酒屋「ふじこ」。宇都宮がカラスミを肴(さかな)に2杯目の清酒を飲みはじめたところ、息を切らせながら山田総経理が隣に座り「遅れて申し訳ない、またあれこれ日本から指示されて…。いい加減にこっちの事情も理解してほしいですよ」といつもの愚痴。

山田「台湾もそろそろシステム化しろだと…。ああ、ボクは生中で…」学生バイトらしき店員がカウンター越しにうなずきます。

宇都宮「日本本社はERP(統合基幹業務システム)が入っているんだろう?それは使えないのかい?」

山田「売り上げや費用は決められた画面に入力しているけど、それ以外は台湾からは使えないんですよ。日本の情報システムの連中も海外まで手が回らないから、自分でどうにかしろって言われました」

宇都宮「山田さんのところは社員30人強で、システム分かる人もいないよね」

山田「そうなんですよ。システム化にかけられる予算もありませんし。ああもう、どうにかなりませんかね~」

宇都宮「エクセルやパワーポイントは慣れてたっけ?」

山田「ええ、それなりに使えます。本社時代に営業データを分析して作図したり、それらを幹部にプレゼンするための資料は頻繁に作ってましたから」

宇都宮「じゃあ、データベースって知ってる?」

山田「言葉だけは…」と言いながら、生ビールをお代わり、今日のお薦めメニューから筊白筍(マコモタケ)の炭火焼きを注文し、振り返ると真剣な表情。

山田「そもそも、システムってどうやって作るんですか?」

 その後、宇都宮がシステムの説明をすればするほど、山田総経理はシステム作り自体に興味が湧きはじめ、お酒の勢いもあり、しまいには自分で作ってみたいと言い出しました。

 そんないきさつで、山田総経理に作り方を教えることになり、あさって午後6時に台湾S電工のオフィスに伺うと約束をして別れました。

成否を分けるツール選び

 山田総経理は、仕事でエクセルやパワーポイントは使い慣れていますが、データベースやプログラムといった知識は皆無です。「どうやって教えたらよいものか?」

 確かに私は大学時代にコンピューターを専門に学び、就職後は情報システム部やIT企業でシステム開発に携わってきましたので、データベースの取り扱いには慣れています。システムエンジニア(SE)も育ててきましたが、山田総経理のようにシステム開発に時間を多く費やせない人に教えた経験はありません。

 ですが、市販されているような完璧なシステムを作る必要はなく、社内業務にすぐに使える業務アプリを自作すればいいと、まずはどのようなツールを使うかを考えることにしました。

初心者でも簡単なツール

 業務で使われるシステムは主に3つの部分から構成されています。「データを入力する仕組み」「入力されたデータを蓄えるデータベース」「データを見せたり、印刷したりする出力の仕組み」。その中で最も重要なのがデータベースです。

 よく知られるデータベースは、マイクロソフトオフィスに付属している「ACCESS(アクセス)」ですが、ACCESSで業務アプリを作ろうとすると、「マクロ」と言われる呪文のようなプログラムを記述することになります。

 私が過去に使っていたのは、ORACLE(オラクル)やSQLサーバーといった本格的なデータベースですが、これならSQL言語を習得するだけでも数カ月かかることでしょう。

 プログラミングしなくても業務アプリが作れる、そんなデータベースがあります。サイボウズ社の「kintone(キントーン)」です。

 しかもkintoneなら、画面上のフィールド群から必要な項目を選び、ドラッグ&ドロップで配置するだけで、入力画面、データベース、一覧表示画面の3つが出来上がります。

/date/2019/04/02/000_1A_2.jpgkintoneなら一挙に3つ出来上がります

 「よし、これなら山田総経理も簡単にできそうだ!」北風に当たり酔いも冷め、寒さを感じはじめた私は、慌ててタクシーを拾って帰宅したのでした。


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宇都宮武則

宇都宮武則

ワイズコンサルティング社システム室長兼ワイズシステム社チーフシステムエンジニア

 前職ではIT企業の副総経理を努め、50社以上のシステム構築に携わる。2015年よりワイズコンサルティングに入社し、社内ではITに関するドラえもんと呼ばれている。クライアントのIT課題に豊富な経験を活かしたソリューションを提案している。SAP HANA導入コンサルから、リーズナブルなシステム化までクライアントの要望に対応が可能。(言語)日本語◎・中国語△

経営者が自分で作る簡単データベース

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