記事番号:T00061933
林さんは入社してもうすぐ3年になりますが、一度も昇進したことがなく、彼女の後に入社した同僚が次々と昇進していることを心中不愉快に思っていました。ある日、林さんは解雇も覚悟の上で社長に聞きました。
林さん:「社長、私はこれまでに遅刻や早退、あるいは社内規定に違反したことがありますか?」
社長:「ないですよ」
林さん:「私に何か偏見でもあるのですか?」
社長:「もちろんないですよ」
林さん:「ではどうして私より社歴の浅い同僚が昇進し、私には重要な仕事が回ってこないのですか?」
社長:「この件については後で話し合いましょう。それより急な要件で、顧客Aが当社に製品の視察に来るのですが、いつ来るか連絡して聞いてもらえますか?」
林さん:「分かりました」
…15分後。
社長:「確認できましたか?」
林さん:「はい。来週来るそうです」
社長:「来週の何曜日ですか?」
林さん:「それは聞いていません」
社長:「何人来ますか?」
林さん:「そこまで聞くよう言われてませんよ!」
その後も、社長の質問に林さんは全て答えることができませんでした。社長は質問するのをやめ、林さんより社歴が1年浅いものの、既にある部門の責任者である李さんを電話で呼び、先ほど林さんに行ったのと同じ指示を李さんに出しました。
少ししてから李さんが戻ってきました。
李さん:「社長、報告いたします。顧客Aは来週金曜日、午後6時の飛行機で桃園国際空港に到着します。調達部の王経理合わせ総勢5人です。当社から人を派遣して空港に迎えにいくと伝えました。視察に2日間充てるそうで、具体的なスケジュールは到着後に双方で話し合って決めます。近くの国際ホテルに宿泊していただくことを提案しますが、よろしければあす部屋を予約します」
社長:(李さんが社長室を去ってから林さんに)「先ほどの件ですが…」
林さん:「結構です。原因が分かりました」
●解説
社長の指示に対し、李さんは主体的にするべきことを考え、全力で任務を完成させました。一方、林さんはいわゆる「指示待ち」タイプです。会社の待遇に不満をこぼすものの、自身の欠点は棚上げして、どうすれば上司の期待を超える仕事ができるかについて深く考えたことがありません。
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