第6回 管理職の部下育成


コラム 人事労務 台湾事情 作成日:2016年7月15日

荘講師のスキルアップ教室

第6回 管理職の部下育成

記事番号:T00065272

 李営業課長はA社に勤めて8年。10人いる部下のうち主任にふさわしい人物がいないため、自分で兼任しています。

スタッフ甲:「課長、B社から急な受注が入りました。どうしましょう?」

李課長:「こういうふうにしなさい」(指示を与える)

スタッフ乙:「課長、C社から連絡が来て、前回出荷した商品の品質に問題があるそうです。どうしましょう?」

李課長:「こうするように」(指示を与える)

スタッフ丙:「課長、リサーチ部はサンプルの提案が遅れるそうです。どうしましょう?」

李課長:「私が対応する」

 李課長は部下から問題の報告を受けるたびに指示するか自分で対応するため疲れ果て、長らく、「ほかに主任がいれば仕事が減り、長期の計画を立てることもできるのに」と考えています。

●解説

 李課長は自動販売機と同じです。部下が問題を入れると回答が出てきます。しかも無料。ですが課長の考えや経験には限界があり、部下が全てを課長に頼るようになると、斬新な解決策は提案されません。一方、指示待ちで責任を負わない部下は自発性や問題解決能力を失い、成長できません。

 日系企業にはこうした、上位の管理職と平社員のみで、中間管理職がいないという奇妙な状況がよくみられます。主な原因は、上位の管理職が仕事を部下に引き継ぐのではなく、対策を部下に指示する、あるいは自分で直接解決に当たることです。悪循環が生まれ、平社員は中程度の仕事を経て成長することができず、李営業課長は主任に適任の部下を見い出せないのです。

 李営業課長はコーチング技術により、直接回答を与えるのではなく「質問を返す」あるいは「方向を示す」方法で、部下が自発的に考え提案する姿勢を育成できます。部下は中程度の仕事を経て成長し、さらに創意に富んだ提案もできるようになるかもしれません。

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荘建中

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シニアコンサルタント

難しい事をわかりやすく伝えるプレゼン力はワイズNo.1、毎年セミナーや研修で200回/年を越える講演を行っている。

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