記事番号:T00111066
第26話 【今回のご質問】
質問:DXを推進する上で失敗例も知りたいです。
回答:失敗に学ぶことも大事ですね。見てゆきましょう。
このコラムは「DXを始めてみたい方」向けのやさしく現実的な内容です。
前回に続いてDXを進める上で知っておきたい失敗例を見てゆきましょう。
システムの選定
業務とシステムの不整合という問題もあります。
市販のパッケージ型システムは、システムに業務を合わせる方式となっていますので自社の業務に合わせた改造が困難です。導入した結果、システムに合わなくて半分も活用できない例もあります。
業務に合わせて自分たちで作る方法があります。以前もご紹介しました「ノーコード開発」が普及しています。サイボウズ社のkintone(キントーン)は自社業務に合わせてプログラミング無し(IT知識不要)でシステム化できます。弊社では6時間の講習を提供しております。
システムの規模
同時にシステム規模の問題もあります。例えば会計システムを検討する場合、財務会計だけなのか管理会計も必要なのか?あるいは伝票仕訳だけ出来れば事足りるのか、受発注業務と連動した自動仕訳が必要なのか?
曖昧なままシステム選定すると必要な機能が不足したり、逆にオーバースペック(使わない機能が多い)になります。
そこで満たすべき貴社の要望を纏めた「要求仕様書」を作成して、それを元にシステム会社へ提案させる方法もあります。
進捗管理
長期間で大きな成果を求めるよりも短期間でこまめに成果を出す方が失敗しません。
小刻みに成果を確認できるよう作業を小さく区切って進めることがお勧めです。
例えば「目標:24年1月31日までに社内申請業務20種類をデジタル化する」の場合、それをさらに「毎週2種類ずつ完成させる」とします。
推進体制
担当者が既存業務と掛け持ちで時間が融通できない結果、DXの方が後回しになるケースがあります。
担当者から既存業務を外してDXに専念させるのはなかなか困難ですが、経営者は担当者へ現状業務とDX推進を両立できるように仕事量を配慮してあげることができます。
また社外のコンサルティング会社やシステム会社から支援を受けられる場合には、プロジェクトの管理を依頼する方法があります。ワイズコンサルティンググループでは現状分析から業務フローの見直し、そしてデジタル化までをワンストップでご支援いたします。
これまでお話しした事を頭の片隅に置いておけば、より安全に安心してDXを進められます。
宇都宮武則
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