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記事番号：T00057683

　６月といえば、「ジューンブライド」という言葉があるように、結婚のイメージが強いですね。

　皆さんは台湾の観光地で、ウエディングドレスの女性とスーツの男性が写真を撮っているところを見たことがありますか？「何をしているのだろう？」と疑問に思った人も多いでしょう。実はこれ、ドラマの撮影ではなく、一般のカップルによる結婚記念の写真撮影なんです。

　それでは、今回は台湾の結婚写真事情について紹介します。

　台北在住の人であれば、中山北路二段〜三段辺りの「結婚写真ロード」をご存じでしょうか？この辺りには衣装準備、写真撮影、アルバム制作が一括でできる専門店が立ち並んでいるため、「婚紗街」と呼ばれています。

　近年では個人が営むフォトスタジオも増えました。選べる衣装は専門店より少ないかもしれませんが、カメラマンの撮影方法をカスタマイズしやすく、他のカップルと差別化できますので、個人のスタジオを選ぶ人も多くなってきました。

78％は専門店を選択

　結婚情報サイト「veryWed 非常婚礼」が2014年10月に実施した調査によると、「結婚写真は専門店を選ぶ」との回答は約1,000人中780人に上りました。残りは「個人のスタジオ」との回答でした。

　結婚写真は通常、スタジオでの室内撮影と屋外撮影に分けてセットで撮ります。コースによって異なりますが、花嫁は白のウエディングドレスの他に衣装２〜４着に着替えて撮ることが一般的です。女性はウエディングドレスの他にチャイナドレス、男性はスーツやタキシードなどがあります。新郎新婦のリクエストにより、学生服や職場の制服など２人の共通の思い出を込めながら、コスプレ感覚で撮る人もいますよ。

　費用は平均５万台湾元です。「非常婚礼」の調査によると相場は▽３万〜５万元、44％▽５万〜10万元、46％──とのことです。
なお、台湾人は化粧をしない人が多く、結婚写真撮影のため濃い化粧をしたため、いつものイメージとの差が出過ぎて本人と分からなくなる場合は確かにあります。写真の修正も加えれば、まさに「変身写真」です。

友人のウエディング写真。白のドレスがとても奇麗です

一番人気は陽明山

　屋外撮影は風景がきれいな所が人気です。「非常婚礼」が12年３月、北部の人気スポットを調査したところ、一番人気は陽明山で、次に淡水大屯花卉農場、３位は大渓富田花園農場（桃園市）でした。森や農場など自然豊かなスポットが人気なことが分かりました。

　この他、台北市中正区の華山1914文化創意産業園区（華山1914クリエーティブパーク）もアートな雰囲気やレトロな建築物が立ち並ぶことから人気が高いです。撮影申請の方法はオンラインでの事前申請と当日現場での申し込みの２つありますが、平日は同時間帯に８組まで、休日は４組までと撮影制限があります。

　また、内装がきれいなカフェと交渉して貸し切りで撮影するカップルもいます。新郎と新婦が初めて出会った場所や母校など思い出のスポットで撮るのもグッドチョイスですね。

黒のドレスに着替えて撮影

海外での撮影も流行

　海外で撮る人も増えてきたようです。費用は約10万元で、海外旅行を兼ねて撮れるようです。旅行代理店がプランを提供していますので、言葉で困ることはありません。ちなみに私の姉は今年結婚するため、去年韓国に撮影に行ってきました。スタジオが豊富で、まるで映画のワンシーンを切り取ったかのようなアルバムが出来上がりました。撮影時には指先や足の組み方、視線など細かく指導をしてくれますので、素人でもプロのモデルのような繊細なしぐさを表現できます。

　結婚写真をアルバムとして製本すれば、結婚記念日などにいつでも振り返って見れます。また、お気に入りの写真を１枚大きいサイズにして、夫婦の部屋に飾る人も少なくないです。この大きな写真は披露宴への参加者に見せることが多いです。

　台湾の披露宴の会場では通常、受け付けの所に大きいサイズの写真１枚とアルバムが置かれています。また結婚写真で動画を作成し、会場のスクリーンで流したり、名刺くらいの大きさの写真カードを用意して、参加者が自由に持って帰ることもできます。このカードを持ち帰る人はかなり多いですが、その後どう処理するのか気になりますね。

　日本でも結婚写真を撮る人が増えてきたようですが、台湾のように「結婚といえば結婚写真！」ほどではないようですね。皆さんも台湾式の結婚写真撮影を試してみてはいかがでしょうか。

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