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最近は最低気温が10度以下になる日も多く、冬が来たことを実感します。冬はやはり鍋料理ですよね。台湾は1年中鍋の季節といわれるくらい、台湾人は鍋料理好きです。台湾連鎖加盟協会(TCFA)の統計によると、鍋料理レストランは台湾全土に56ブランド、981店あり、いずれも飲食業チェーンの中で最も多くなっています。
「囲炉」で一家団らん
台湾人は春節(旧正月)の大みそかの夜に家族そろってご飯を食べる「年夜飯」という習慣があります。「囲炉」ともいい、この際は鍋がメインメニューとなります。「囲炉」はもともと本物の炉を食卓の下に置いたことからきており、昔は火を囲んで年夜飯を食べて、家族の運気上昇を願いました。現在は、炉の代わりに鍋料理を一家で食べて円満を願います。
一人鍋の臭臭鍋が人気
台湾の鍋料理は味も形も豊富です。「鴛鴦鍋(中央を太極の「陰陽」に見立てて2つに仕切った鍋)」や「ベンツ鍋(3つに仕切られた鍋)」などは、1回で多種類の鍋を味わえます。あまり多くはありませんが、4つに仕切られた「四味鍋」もありますよ。1種類や2種類の味では満足できない欲張りな人にお薦めです。
テーブルに大きな鍋が一つ出てくる店が一般的かと思いますが、1人用の鍋を提供する店もあります。チェーン店の「三媽臭臭鍋」では、「大腸臭臭鍋」が人気メニューです。台湾名物、臭豆腐に豚の大腸をメインとする鍋で、独特のにおいがあります。臭豆腐を苦手な人も多いですが、においは少し抑えてあるのでぜひチャレンジしてもらいたい一品です。
冬令進補には羊肉炉が最適
昔、農業社会では1年間働き通してきた体をいたわりつつ、次の春に備えて体力をつけておくため、冬の時期になると「進補」をする習慣がありました。これを「冬令進補」といいます。
進補とは、栄養や効能のある食べ物を食べることによって、免疫力を高めて健康を維持することです。台湾では気温が下がるにつれ、街中に「当帰鴨(トウキと鴨の煮込み)」、「薬燉排骨(漢方薬とスペアリブの煮込み)」、「薑母鴨(鴨と生姜の煮込み)」、「麻油鶏(胡麻油と鶏の煮込み)、「羊肉炉(羊肉と漢方薬の煮込み)」の看板が目立つようになります。
台湾の市場調査会社ポルスターが2014年12月に実施したオンライン調査によると、進補をする習慣はないという回答者は2,321人中わずか1.4%にすぎませんでした。そして、冬令進補で一番好きな鍋は羊肉炉と回答した人が29.0%と最も多く、次いで麻油鶏が20.2%、薑母鴨が17.4%でした。
麻油鶏や麻油麺線などの麻油料理は、台湾の家庭料理でもあります。台湾の冬は、寒い日は湿度が高いため体感温度はより低くなりますよね。今夜は冬令進補しませんか。
ワイズリサーチ 高 莉安
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