コラム

記事番号:T00005951
2008年3月7日0:00
 
●遠東航空が会社更生法申請

 2008年2月のY’s Newsが選んだ月間5大ニュースの第1位は「遠東航空、会社更生を申請」(2月15日)だった。(http://www.ys-consulting.com.tw/news/index.php?action=1&tno=5842)

会社更生の申請につながった直接の原因は、2月12日の1億5,000万台湾元(約5億円)の不渡り発生である。

 しかし根本的な原因は昨年開通した高速鉄道に客を奪われて価格競争になったこと、さらに最近の原油高により燃料費が高騰して利益が出なくなったことである。

 元来、航空業界の損益分岐点操業度は他の業界と比べ高いため、多少の売上減や費用増加でも簡単に赤字に転落してしまうが、不幸なことに今回はその両方が同時に発生してしまったのである。

 台湾の域内線を中心としている航空業界では、市場というパイが縮小する中、皆我慢比べの状態であり、共倒れにならないために早く誰かがゲームから降りてくれるのを待ち望んでいたところだったので、他人の不幸を喜ぶわけではなくとも、域内航空会社にとっては正直、喜ばしいニュースだっただろう。

●遠東グループのスタンス

 3月5日のニュースでは「遠東航空救済、遠東集団が慎重姿勢」と伝えている.
(http://www.ys-consulting.com.tw/news/index.php?action=1&tno=5881)

 私は今回の遠東航空不渡り一連のニュースを聞きながら、「なぜ、総資産を1,072億元も持つ遠東グループが、1億5,000万元程度の遠東航空の不渡りを救済しないのだろう」と疑問に思っていた。

 そこで遠東グループの総裁になったつもりでポートフォリオを作成し、グループ内における主要企業と遠東航空の位置付けを確認してみることにした(下図参照)。
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 ポートフォリオを見る限り、遠東航空は「負け犬」の象限に位置し、しかも他の主要企業と比べるとごく僅かな売上規模しかない。

 つまり「遠東グループからすると、遠東航空はもともと事業撤退を考えていた企業だったので、ちょうど良い結果となってくれた」ということだろう。

●遠東グループが救済しない真意

 この事実はY’s Newsの編集メンバーにも伝えておいた方が良いと思い、編集長である吉川にも教えることにした。

 「お前、遠東グループはなぜ遠東航空を救済しないのか分かるか?」と自慢げに尋ねた。

 吉川の答えは、「簡単です。遠東航空は遠東グループのメンバー企業ではないからです」。

「えっ?、そうなの?」

遠東グループ発展の歴史を調べてみると…



本当だ…(;^^A


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