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第193回 山田総経理とkintone台南編(2)/台湾


コラム 経営 作成日:2023年1月10日

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第193回 山田総経理とkintone台南編(2)/台湾

記事番号:T00106902

<登場人物>

ワイズシステム副総経理 宇都宮武則

本コラムの筆者です。

台湾S電工 山田新一総経理

1978年千葉県生まれ、上場企業S電工の営業企画課長から2018年に総経理として初めての海外駐在。2児のパパ、趣味は車で台湾各地を家族旅行すること。

前回までのお話

https://www.ys-consulting.com.tw/column/l/2189/

 

台南工場の組織

 台湾L工社の台南工場の事務棟、システム構想図を見ながらディスカッションを始めています。(図A)/date/2023/01/10/193a_2.jpg図A 台南工場システム構想図

 システム構想図で黄色く示された部分が今回のシステム化範囲です。山田総経理は案件の大きさに武者ぶるいしています。

 真田協理は6年前に鹿児島工場の立ち上げに経営企画課長として参画しました。任務は情報システム構築でしたのでシステムの全体像に明るいのです。同じく立ち上げに従事した古代工場長は茨木工場の製造部長代理から参画して生産管理と製造設備まわりを担当した経験をお持ちです。

真田:黄色い各システムの中身については後ほど詳しくお話いたします。更に理解を深めていただくために組織図をご覧ください。

古代:組織図は私から説明いたします。(図B)弊社は沖田董事長をトップに台北の営業拠点と台南の生産拠点から成ります。台北の責任者が土方総経理、私が台南の責任者です。

/date/2023/01/10/193b_2.jpg図B 台南工場組織図(初版)

山田:真田協理の所属は?

真田:私は台北の経営管理部です。台北と台南の業績数値からシステム関係まで管理しております。台南工場の立ち上げでは両拠点を行き来することになります。

山田:ぼくは工場経験がありませんので各部門について教えていただけますか?

古代:もちろんです。

 コップのミネラルウォーターを一飲みすると説明しはじめました。

古代:4つの部門があります。製造部、品管部、配送部、管理部です。製造部は材料を加工して製品を作る部門です。製造工程の進捗や原価管理をするのが生産管理部です。実際に製造する部署が製造課です。工場は3階建てですので階ごとに1から3課まで分けています。

山田:課によって作るものは異なるのでしょうか?

古代:はい、重量物ほど下の階で製造します。理由は加工設備と搬送の問題です。単純に申しますと鉄鋼などの金属類は1階、繊維素材やプラスチックは3階です。2階は弊社の得意とする特殊加工製品を作ります。

 真田協理は誇らしげに言いました。

真田:2階の北角に面した「究極加工ルーム」には門外不出のテクノロジーが揃えられています。特定の関係者しか入れません。

 「おお~!」山田総経理が思わず声を上げました。

古代:建材もユニット化が進み工場で作ったパーツを現場で組み立てる方式となっています。

 その後、休憩を兼ねて古代工場長が事務棟を案内してくれました。将来的に事務棟と工場をつなぐ渡り廊下の窓から建設中の工場も眺めました。

 古代工場長は遠くを指差し、

古代:西側に車両バース(トラックが荷物を積み降ろしする場所)が設けられます。

山田:あそこの重機で整地している辺りにたくさん鉄骨が立っていますが。

古代:日よけのフェンスを建設中なのです。他に類をみない高品質も弊社の強みですので、出荷時に製品が劣化しないよう南部の強い日差しにも注意を払っています。

 会議室へ戻りました。沖田董事長は台北へ移動されました。

真田:再びシステム構成図に戻ります。主なシステムの役割について説明いたします。

各システムの役割

 簡単にまとめると次のようになります。

・生産管理:生産計画から工場内機器の制御までをおこなう司令塔

・資材自動調達:日本本社及び台湾国内から資材を調達

・顧客管理:台北本部と共有して顧客情報を一元管理

・販売管理:台北と共有して見積り~出荷、入金までを一元管理

・配送管理:出荷計画に基づき車両の手配から配達までを管理

・進捗ダッシュボード:生産の進捗情報を大型モニターにリアルタイムで表示

・人事管理:従業員に関わる情報を一元管理

・勤怠管理:勤怠管理

・人事考課:能力評価

・給与計算:給与計算

・受注管理:資材自動調達を本社へ連動

・海外財務:会計情報を本社へ送信

・会計:工場内の出納管理

・固定資産:固定資産管理

 話を聞きながら山田総経理と宇都宮は黄色で示されたシステム化範囲を頭の中で考察し始めていました。

 

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宇都宮武則

宇都宮武則

ワイズコンサルティング社システム室長兼ワイズシステム社チーフシステムエンジニア

 前職ではIT企業の副総経理を努め、50社以上のシステム構築に携わる。2015年よりワイズコンサルティングに入社し、社内ではITに関するドラえもんと呼ばれている。クライアントのIT課題に豊富な経験を活かしたソリューションを提案している。SAP HANA導入コンサルから、リーズナブルなシステム化までクライアントの要望に対応が可能。(言語)日本語◎・中国語△

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