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第13話 IT化により業務効率がどのくらい上がるか予測できますか?/台湾


コラム 経営 作成日:2023年5月30日

経営者が踏み出す”かんたんDX”

第13話 IT化により業務効率がどのくらい上がるか予測できますか?/台湾

記事番号:T00109200

【今回のご質問】

質問:IT化により業務効率がどのくらい上がるか予測できますか?

回答:はいできます。

 このコラムは「DXを始めてみたい方」向けのやさしく現実的な内容です。

効率化の予測

 前回、業務効率化の評価には数値化が望ましいとお話しました。「作業時間」を例に見てみましょう。

 例えばエクセルの見積書作成業務を想像してください。これをIT化すれば「効率が上がる」ことは想像できますが、どのくらい効率化するのでしょうか?

 次の手法を使って事前に予測することができます。先ずこの作業に掛かる時間を調べましょう。実際に計測しても良いですし、本人におおよその作業時間を聞いてもよいです。その結果は1日10回、毎回20分とわかりました。

 次にIT化した場合を想定します。kintone(キントーン)の見積書作成アプリを使った場合には1回5分で済むとします。その場合は、エクセルは1日10回x20分=200分、kintoneは1日10回x5分=50分ですので1日150分短縮されます。成果をより精密に予測することができました。

複数人が関わる業務

 次は複数人が関わるシーンを見積書作成の続きで説明します。

 現状では担当者は作成した見積書をPDFに変換して承認を得るために上司の課長へメールで送ります。課長は内容を確認して修正点があればメールで修正点を知らせます。問題なければメールを部長へ転送します。部長が承認したら担当者と課長へメールで返信します。部長からメールを受け取った担当者は、お客様へ見積書を提出します。

/date/2023/05/30/DX01_2.jpg見積書の現状フロー

 このように文字で書かれると読んでいるうちに混乱しそうです。

 そこでプロセスを図示化すると良いでしょう。それぞれに掛かる作業時間や応答時間(例えば課長がメールを見てから返事をするまでの平均時間)も記入すると業務完了までの時間がわかります。

 IT化した場合を考えてみます。

/date/2023/05/30/DX02_2.jpg見積書のIT化後フロー

 承認が下りるまで平均115分掛かっていますが、IT化後は55分となり、60分短縮されます。IT化により業務効率がどのくらい上がるか予測できましたね。

宇都宮武則

宇都宮武則

ワイズコンサルティング社システム室長兼ワイズシステム社チーフシステムエンジニア

 前職ではIT企業の副総経理を努め、50社以上のシステム構築に携わる。2015年よりワイズコンサルティングに入社し、社内ではITに関するドラえもんと呼ばれている。クライアントのIT課題に豊富な経験を活かしたソリューションを提案している。SAP HANA導入コンサルから、リーズナブルなシステム化までクライアントの要望に対応が可能。(言語)日本語◎・中国語△

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