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「我が社の賃金水準は悪いほうじゃない(ハズだよ)」「今年は他社さん、どの程度の昇給をするのかなぁ」「社員がまた離職してしまったよ><やはり給料に不満だったのかなぁ」昇給時期が近づくとこのような話を受ける機会が増えます。
皆さま、こんにちは。ワイズコンサルティング佐藤でございます。本コラムでは日系企業経営者が当惑する台湾現地法人における人事制度上の様々な問題を取り上げ、実例を基に解決事例を紹介しております。今回はいよいよ(?)給与制度です。ご一読のほど、よろしくお願いいたします。尚、過去の記事はこちらでご確認ください。
どうする?総経理 台湾人事制度 ㊙裏話
https://www.ys-consulting.com.tw/column/l/2210/
ステップを踏み、正しい情報を
今回はいよいよ給与事情について触れてまいります。まさに経営者の腕の見せ所、会社の行く末を左右する非常に重いテーマといっても過言ではありません。
冒頭のセリフでも書きましたが、経営者の皆さまには自社給与について手探りの状態である方も多くいらっしゃるはずです。また全ての日系企業様というわけでは無いのですが、日本本社の規則ほど給与制度について整理されていなかったり、台湾操業当初より見直されていない企業様も見受けられます。まずはどのようなステップを踏むべきかをご紹介させていただきます。
まずは自社の規則や情報の正確な把握です。大きな目線で言えば、人件費や労務費の総額や比率だけに留まらず、労働分配率の安全性も把握しておくと良いですね。
そして細かな目線ですと、賃金体系がどの様になっているのか?どのような手当をどのような条件で支給しているのか?また、皆さまの企業では無い事とは存じますが、残業代の支給は法律に沿っているのか?こういった話をさせていただくと稀に「過去より運用しているルールだから問題はない」と仰せの方がいらっしゃいます。少し違和感を感じてしまい「過去のルールに問題があったらどうなのでしょう?」「時代の変化、時間の経過により見直す部分もあるのでは?」険悪にならない程度に少し掘りさげます。
次に外部情報の入手です。給料だけではないのですが、皆さまの経営意思決定や日本本社への提案には正しい情報を入手する事は不可欠です。ゴシップ的な噂や自社社員からの要求だけで判断するのはとても危険ですね。
ではどうやったら有用な情報が入手できるのでしょうか。諜報機関を使う?いえいえ、そこまでせずとも良い方法がございます。宣伝的になりますが、当社ワイズコンサルティングでは年に1度、給与に関するセミナーを実施しております。本年も6月20日(火)に「日系企業/台湾企業の給与水準と台湾人社員の希望」というテーマで開催いたします。毎年、200社以上のデータを100社以上の企業様に共有させていただいております。このセミナーだけでも有用情報入手はもちろんなのですが、「我が社の業界では?」「我が社同様の規模では?」といった細かなニーズにも対応は可能です。セミナーの詳細はこちらで確認願います。
【オンラインセミナー受付中】2023年6月20日開催
日系企業/台湾企業の給与水準と台湾人社員の希望
https://www.ys-consulting.com.tw/seminar/108927.html
開けますか?パンドラの箱
さて、自社状況と外部情報を把握した皆さまが行う次なるステップは?もし、貴社に「給与に関するパンドラの箱」があれば勇気を持って開けてみることかもしれません。故事とは違い箱の中に「希望」を閉じ込めるのではなく、そこから「希望」も取り出すのです。次回「パンドラの箱」を開けてしまった事例のご紹介をします。
さぁ、どうする?総経理。いえ、どうした?総経理。
次回予告:「給与編 パンドラの箱②」
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本文に記載の事例は筆者の実体験・実話を基にしたフィクションであり、実在の人物や団体などとは関係ありません。
佐藤豪紀
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