第1回 13年度末賞与セミナー(13年12月17日実施)


コラム 経営 マーケティング 人事労務 台湾事情 作成日:2013年12月26日

ワイズのセミナーリポート

第1回 13年度末賞与セミナー(13年12月17日実施)

記事番号:T00047845

 今回は去る12月17日に行われました「〜賞与の全てがわかる!〜台湾の年末賞与大解剖!」セミナー(以下、賞与セミナー)の模様についてご紹介いたします。

数百社をリサーチ

 弊社の給与セミナーでは毎年、数百社の在台日系企業の生の声を集めた賞与レポートを作成し、ご協力頂いた企業様とセミナーに参加された企業様に贈呈しており、セミナーの内容と合わせて、毎年、台湾人の年末賞与にお悩みの在台日系企業に大変ご好評をいただいております。

 第1講「台湾企業の賞与事情」では、弊社協理、陳逸如が業界別支給状況を紹介しました。金融・保険業界は調査対象14業種の中で伸び幅が最大で、昨年に比べ支給月数が平均0.64カ月増加し、全体の平均を押し上げました。一方、運輸・物流・倉庫業界は昨年に比べ平均0.23カ月減少しました。また、調査の結果から、台湾人は賞与の支給基準について、日頃の業務評価をより強く反映してほしいとの回答が多く、能力主義的な支給形態を望んでいることが明らかになりました。

 この他、台湾ならではの事情として、ハイテク産業で人材の流出を防止するために、従来のストックオプションに代えて、勤続年数や評価によって受領条件が変化する制限付株式報酬(RSU)制度が導入されている実例が示されました。

日本企業のトラブル事例を紹介

 第2講「賞与にまつわる法律とトラブル事例」では、黒田日本外国法事務律師事務所の佐田友浩樹顧問を講師にお迎えし、台湾の賞与に関する法律や日系企業が陥りやすいトラブル事例が紹介されました。また、支給後の離職、競業禁止、営業秘密漏えい防止の対策について、具体的な事例を挙げながら解説していただきました。

 日本との違いとして、定款に従業員への利益配当比率を明記することが規定されている会社法第235条や、黒字決算となった場合には、賞与の支給や利益分配が義務付けられた労働基準法第29条の紹介がなされました。ただ、配当金額は役職や勤続年数などに応じて変化を付けることが可能で、法律上は董事会や株主総会の決議は必要ないなどの説明がありました。その上でトラブルの実例を基に回避策として、会社の規則にのっとった処理記録保存の重要性を訴えました。

業績との関係は薄い

 第3講「在台日系企業の賞与と今年の傾向」では、弊社董事長、吉本康志から日系企業の賞与実態の変化や、業種・業界・業態別、企業業績が賞与に与える影響などについて分析が行われました。調査結果の分析から、増収企業が全体の60%に上ったものの、実際には業績の良しあしに関係なく賞与が支給されていることが分かりました。


参加者の関心は高く、皆熱心に聞き入っていました

 吉本は、支給形態では固定賞与制を採用する企業が意外と多く、従業員の士気向上のためにも変動賞与制の採用が有効との提言をした一方、その問題点にも言及し、合理的な人事制度構築によるモチベーション向上の重要性を訴えました。また台湾では、賞与支給後に離職が相次ぐため、大量離職防止策の一環として、台湾積体電路製造(TSMC)が支給回数を年4回に分けている事例を紹介した他、第1講で示した調査結果から台湾人は実際の支給金額より支給月数を重視するという点を特徴として指摘しました。

ワイズコンサルティング 岡崎孝之 

13年日系企業の賞与支給状況は☞
http://www.ys-consulting.com.tw/news/47779.html

もっと詳しく知りたい方は☞
http://www.ys-consulting.com.tw/research/form/21.html

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