Karte6:薬局チェーンの売上向上策③


コラム 経営 2008年3月28日

コンサルタントの企業カルテ 小売売上向上策

Karte6:薬局チェーンの売上向上策③

記事番号:T00006420

 
 長年お付き合いしている林さんは、台湾で25店舗の薬局チェーンR薬局を夫婦で経営していた。店舗改装に伴い、新しいコンセプトの店をつくりたいとのことだったので、「店舗診断」を行い、本店の新コンセプトをみつけることになった。

●競合戦略づくり

 R薬局本店の店舗診断は、調査フェーズが終了し、コンセプト作成フェーズへ入っていた。次は競合戦略の立案であったが、競合について考える場合、同業種のみで考えていれば間違いを起こす。薬局以外でも、コンビニやスーパーなどは部分的に同じ商品を販売しており、これらも部分的な競合と考えなければならないのである。

 R薬局本店の場合は、隣のコンビニや50m先のスーパーが部分的競合になり、これらも考慮した競合対策を盛込みながらコンセプトを検討することにした…
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 コンセプトづくりの検討は林夫妻も参加し、次の図のようにまとめた。まず、部分的競合する他業態に対する対策としては、「共存共栄」の方向性で考えることにした。特に隣のコンビニとは消費者の立場に立って複合店のような関係を目指し、相乗効果を狙うことにした。それには品揃えで負けるカテゴリーからは撤退し、その分勝てるカテゴリーの売り場面積を拡大する方向性で考えることにした。

 次に同業対策だが、コンセプトを明確にし、コンセプトに沿った品揃えや店舗設計を行うことにより、明確な差別化を行うことになった。

 最後に「平均的に揃う店」から脱却し、顧客からオンリーワンの店と認知されるよう、特にコンセプト上重要なカテゴリーは、最低1.7倍の売り場面積を確保し、視覚的に地域No.1店と顧客にわかるようにすることに決まった。

●ストアーコンセプト
  
 それらをまとめ上げ、ストアーコンセプトは「健康で幸せな家族生活をお手伝い」と決まった。もう少し具体的にご紹介すると、病人が出ることは家族にとっての不幸である。家族が病気にならないようにする「予防」と病気を効果的に治す「治療」についての情報発信を行いながら健康的な生活提案を実現する店にするという意味である。

●売上向上の仕掛け

 今回の店舗診断の最終目的は、「売上の向上」であり、「コンセプトの決定」ではない。新しいコンセプトを作り改装したが、売り上げが上がらないのでは意味がないのだ。そこで、ストアーコンセプトに基づきながら経済環境を考慮し、作り上げた売上向上策は、

 1.固定客の来店頻度の向上(客数の向上)
 2.顧客の購買件数の向上(客単価の向上)
 3.集客力の向上(客数の向上)

の3点に絞って行うことにした。④につづく

ワイズコンサルティング 吉本康志

※本コラムは事実を基にしていますが、複数の事例を交えてストーリーを展開していますので、個人及び団体が特定できないようにしています。

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