Karte6:薬局チェーンの売上向上策①


コラム 経営 2008年2月15日

コンサルタントの企業カルテ 小売売上向上策

Karte6:薬局チェーンの売上向上策①

記事番号:T00005502

 
突然の連絡

 ある日、台湾で25店舗の薬局チェーン店を経営する林さん(既婚女性)から「相談したい」との連絡を頂いた。林さんは、チェーンストアー協会主催のセミナーで講演したのをきっかけに知り合った。その後はチェーンストアー協会、薬局専門誌、薬剤師協会、政府等の主催するセミナーで講師のところに私の名前があると必ず参加してくれていた。

 林さんとの関係は、クライアントという形で契約はしていなかったが、毎年年末にはお歳暮が届いていたので、時々相談にのっていた程度のお付き合いだった。

 いつもは、相談がある時はアポを取り、手土産持参で弊社を訪問する林さんだったが、今回は「本店まで来てほしい」ということだったので、何か深刻な話なのだろうと思いながら本店を訪問した…

 林さんはもともと薬剤師で、16年前に同じ店の薬剤師であっただんなさんと結婚し、その後2人で薬局を開業したのだった。苦労の末、本店がもうかるようになったので、積極的に多店舗化を行い、今では25店舗の直営店舗を持ち、自社倉庫やプライベートブランドを持つ台湾では有数の薬局チェーンとなっていた。

 経営機能の分担は、だんなさんが全社的経営全般を担当し、林さんは会計と店舗のMD関係を担当して運営していた…

本店改装で心機一転

 本店を訪問して林さんとだんなさんにお話をうかがうと「全社的な売り上げは伸びているのだが、既存店の売り上げは最近減少傾向だ。今回本店の改装を計画しているが、以前のようにただ奇麗にしただけの改装では今後の売上増は見込めない。本店改装を機会に、新しい店づくりにチャレンジし、成功すれば全店舗で展開していきたい」ということだった。

 台湾の多くの薬局経営者が薬剤師的な発想から抜けられないのと違い、勉強熱心な林さんらしい筋の通った話だった。

 台湾の薬局業界は大別すると、

1.大手ドラッグチェーン(2社)
2.伝統的薬局から発展したチェーン
3.伝統的薬局

に分かれていた。(図参照)
T000055021

 
 林さんの会社は「2」の分類で、直営店のチェーンとしては最多の店舗数であるが、「1」のシェアが拡大し、「3」が淘汰されている中、苦しい状況にあったのだ。そこで「今回は有料になりますが、新しい店舗コンセプトを見つけ出し、そのコンセプトに基づいた改装を行いましょう」と提案し、実行することになった。

②につづく
 

ワイズコンサルティング 吉本康志

※本コラムは事実をもとにしていますが、複数の事例を交えてストーリーを展開していますので、個人および団体が特定できないようにしています。


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