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最近の流行と言えば、やっぱりバーベキュー!来週の日曜日(14日)は台湾3大名節(春節、端午節、中秋節)の一つ、中秋節です。台湾全島がバーベキュー一色になります。
「どうして中秋節にバーベキューをするの?」と日本人の友達によく聞かれます。「お月見をする日ではないの?」と疑問を持つようですが、台湾では、お月見はもちろんのこと、バーベキューも必須の行事なのです。
中秋節の定番は「焼き肉」?
中秋節は、月餅(げっぺい。焼き菓子)と文旦(ブンタン)を食べるのが、昔ながらの習慣です。では、いまや「中秋節=焼き肉」となっているのはどうしてなのでしょうか。
中秋節のバーベキューブームが起こったのは、あるしょうゆメーカーのマーケティング活動によるものと言われています。
十数年前の中秋節前に、しょうゆメーカーの万家香醤油が、「一家烤肉、万家香(一家で焼き肉、万家香)」というキャッチコピーで、焼き肉のたれのコマーシャルを放映しました。ライバルの金蘭醤油もそれに対抗し、焼き肉のたれのコマーシャルを頻繁に流したそうです。
その上、家楽福(カルフール)や頂好超市(ウェルカム)などの量販店、スーパーの開店ラッシュの時期と重なり、オープン記念と称したバーベキューグッズや食材などのセールが実施されました。こうしたことから、この時期のバーベキューが定着し、いつの間にやら台湾の中秋節にはなくてはならないイベントになったようです。
バーベキューブームが始まったころ、まだ小学生だった私は、中秋節の何日も前からバーベキューを楽しみにしていました。ところが中秋節当日、家族と一緒に材料を買いにいくと、どこに行っても炭が売り切れです。大型のスーパーを何軒まわっても見つからず、これはもうあきらめるしかないと思ったそのとき、近所のとても小さな雑貨屋さんで、やっと一袋分の炭を手に入れることができました。その貴重な炭で焼いた焼き肉の味は、今でも忘れられません。 v(^_^)/
若者の「合コンバーベキュー」
中秋節のバーベキューは、家族のきずなを深めるのにぴったりです。ですが実は、バーベキューは中秋節のとき以外にも、よく行われています。
特に最近流行っているのが、「合コンバーベキュー」です。合コンによく行く知り合いによると、以前の合コンは喫茶店などが主流でしたが、今はバーベキューが多いと言います。それは、合コン相手とバーベキューに行くと、その人の性格がよく分かるからだそうです。
例えば、焼けた肉を自分で食べてしまう人なのか、女の子に先に食べさせる人なのか、または肉ばかり食べる人なのか、バランスよく食べる人なのか──などなど。
最近では、中秋節を「烤肉節」(バーベキューの日)と呼ぶ人も増えてきました。かくいう私も、来週末に控える中秋節に、どのバーベキューパーティーに参加するか迷っているところです。(@_@)
ワイズコンサルティング 陳逸如