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第29回 「便利貼女孩」


コラム 台湾事情 作成日:2008年8月22日

陳小姐的台湾トレンド情報  台湾トレンド

第29回 「便利貼女孩」

記事番号:T00009737

  
 「便利貼女孩」という、最近新しくできた言葉を聞いたことがありますか。これはつい最近放送が終わった超人気ドラマ、「命中注定我愛イ尓」から生まれた言葉です。

 「便利貼女孩」というのは、ポストイット(付箋)のように人によく利用され、頼まれた仕事が終われば捨てられてしまう人のことです。ポストイットは用件を書いて貼り付ける用事が済めば、すぐにはがして捨てられます。そこで、職場でそのような役割を果たしている人たちを、「便利貼世代」と呼ぶようになりました。

「ポストイット世代」の特徴
 
 「便利貼女孩」または「便利貼世代」の特徴は、仕事の上では協調性があって人によく用事を頼まれ、雑用など付加価値のない仕事ばかりをしています。本人も達成感が感じられないばかりか、上司からも無視されやすく、昇格、昇進のチャンスは低くなります。

 「職場便利貼世代」についての1111人力銀行の調査によると、「便利貼世代」には「仕事上での協調性が高い」「人に頼むより頼まれる方が多い」「他人の目線が気になる」という特徴があります。
http://www.1111.com.tw/plan/edm/EPO2008012301/index.htm

 同調査では、「便利貼世代」に当てはまるかどうかを問うアンケート10項目のうち、回答者1,088人のうち95.77%が1項目以上当てはまると答えています。また、48.81%が半数以上の項目に、20.4%が7項目以上に当てはまると回答。「便利貼世代」の人が多いことが明らかになりました。

 一方で、65.45%が「便利貼世代になりたくない」と答え、76.84%が「便利貼世代と一緒に仕事したい」と回答しています。一緒に仕事したい理由は多い順に、▽職場の雰囲気が良くなる(44.74%)▽同僚間でギスギスしなくで済む(41.39%)──となっています。

こんな同僚がいて欲しい
 
 この調査結果で気になったのは、ほとんどの人が自分が「便利貼世代」になるのは嫌なのに、「便利貼世代」の同僚とは一緒に仕事をしたいと考えていることです。

 考えてみると、現実の職場とはそういうものではないのだろうかと思います。また、新しい職場に移った際、周りの人から「『便利貼世代』にならないように、頑張ってください」と言われるケースもあるようですが、それについても疑問に感じます。

社会人の必須条件「AKS」
 
 社会人に求められる条件の一つに「AKS」(A=attitude・態度、K=knowledge・知識、S=skill・スキル)があります。私はその中で最も大事なのは「態度」だと思います。「知識」と「スキル」は、どんなに不器用でも他人の倍の時間をかけて頑張れば習得できます。このため、職場生活ひいては人生に影響するのは「態度」ではないかと考えるのです。

 「仕事をするなら大きな仕事を選ばないと一生出世できない」と、世間一般では考えられているかもしれません。しかし、初めのうちは「便利貼世代」であっても構わないような気がします。どんな仕事でも積極的に取り組んでいけば、経験を積め、自分自身を成長させられるのではないかと思うからです。

 ただし、いつの日か「便利貼世代」から抜け出したいのであれば、「便利貼世代」でいるうちに、目標に向かってきちんと計画を立てて仕事に取り組んでいかなければならないと思います。

ワイズコンサルティング 陳逸如
 

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