ワイズコンサルティング・グループ

記事番号：T00100635

＜登場人物＞
ワイズシステム副総経理　宇都宮武則
本コラムの筆者です。

台湾Ｓ電工　山田新一総経理
1978年千葉県生まれ、上場企業Ｓ電工の営業企画課長から2018年に台湾Ｓ電工の総経理として初めての海外駐在。

台湾Ｅ科技　高代董事長
18年に株式会社Ｅ電材の東京営業所長から董事長兼総経理として赴任。山田総経理とはワイズ経営塾新任編で知り合う。

　業務のシステム化で懸念されることの一つに、業務をシステムに合わせなければならない点があります。kintone（キントーン）を使えば業務に合わせた使いやすいシステムが作れます。kintoneでデジタル化を促進しませんか？

前回までのお話
https://www.ys-consulting.com.tw/column/l/2189/

職務権限表の事前整備

＜高代董事長のお悩みごと＞
１．外勤者の勤怠状況が把握できていない
２．案件の進捗が把握できていない
３．３～６カ月先の受注見込みを毎週本社へ報告する必要がある
４．外出が多いので見積書や契約書の決裁が滞ることが多い

　高代董事長の３つ目の悩み「３～６カ月先の受注見込みを毎週本社へ報告する」も、山田総経理が即興で作成したkintoneのアプリで解決できますので、４つのうち３つが解決しました。

山田：いよいよ最後の１つとなりました。

高代：最後は社内決裁の問題です。私自身も日系企業を中心に営業活動をしていますので、本社と会議のある月曜日と事務処理をする金曜日午後以外は会社にいないことが多いのです。

山田：総経理の決裁が滞るわけですね。

高代：はい、できるだけ部門長へ権限を下ろすようにはしています。例えば、休暇申請や出張申請、残業申請などは拠点長や部門長に決裁を任せています。ですが、お金に関わる決裁はまだ任せられていません。

山田：なるほど、以前の弊社と同じ悩みです。

高代：現在の従業員数は台北と高雄、合わせて20人ほどですが、年度内には台中にも販売拠点を構える計画で、30人を超えます。ですので、今後は取り引き金額の大小によって、拠点長や部門長へも権限を下ろそうと思っています。

　社内申請につきましても山田総経理の会社のkintone事例を参考にすることにしました。

山田：それではご用意しますので、しばらくお待ちを。

　宇都宮は職務権限表について尋ねました。申請承認、いわゆるワークフローを作成する上では、職務権限表の事前整備が欠かせません。

宇都宮：職務権限表はお作りになっていますか？

高代：はい、ございます。

　高代董事長はそう言うと、パソコンを開いて見せてくれました。（図Ａ）

図Ａ　現行の職務権限表

高代：こちらが現行の職務権限表です。これを基に、金額によって決裁ルートを分けたいのですが…。

宇都宮：分かりました。山田総経理が準備をしている間に一緒にお作りしましょう。

高代：金額を分けたいのは、費用申請と見積書申請です。費用申請については、１万元未満は拠点長や部門長の決裁としたいです。

宇都宮：はい。

　宇都宮は記録しています。

高代：ちょっとお聞きしますが、例えば月間の費用予算が決まっていますので、そこから決裁された金額を引いて予算残高を知ることはできますか？

宇都宮：はい、できます。費用申請を月集計するアプリを用意しまして、そちらに予算を登録しておけば、利用額と残高を自動計算できます。

高代：なるほど、便利ですね。

宇都宮：見積書申請はどうですか？

高代：見積書申請は、見積書の金額が30万元未満の場合に、拠点長や営業部長の決裁としたいです。

宇都宮：他にご要望はありますか？

高代：ああ、１点だけ見積書申請に例外があります。日本の工場で生産する、カテゴリーＪＸの製品だけは、全て私の決裁にしてもらえますか？

宇都宮：承知しました。カテゴリーＪＸですね。

　それらの要望を入れた職務権限表が出来上がりました。（図Ｂ）

図Ｂ　新しい職務権限表

高代：出来ましたね。

　山田総経理のkintoneの準備も整ったようです。
 

【kintone無料お試し】
「kintone無料お試し希望」とご記入の上、お申し込みください。
チャットワーク：https://www.chatwork.com/ys-utsunomiya
メールアドレス：t-utsunomiya@ys-consulting.com

台湾でもサイボウズ「kintone（キントーン）」
社外でもオフィス同様に仕事ができるリモートワーク（テレワーク）にも適した安全なクラウドサービスです。
（30日間のお試しができます）
https://www.ys-consulting.com.tw/service/it/kintone.html