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第140回 高代董事長の悩み(7)/台湾


コラム 経営 作成日:2021年12月28日

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第140回 高代董事長の悩み(7)/台湾

記事番号:T00100378

<登場人物>

ワイズシステム副総経理 宇都宮武則
本コラムの筆者です。

台湾S電工 山田新一総経理
S電工の営業企画課長から2018年に台湾S電工の総経理として赴任。

台湾E科技 高代董事長
18年に株式会社E電材の東京営業所長から董事長兼総経理として赴任。山田総経理とはワイズ経営塾新任編で知り合う。

前回までのお話
https://www.ys-consulting.com.tw/column/l/2189/

全員の進捗を把握

 ワイズの会議室では、高代董事長の2つ目の悩みを検討しているところです。2つ目の悩みとは、案件の進捗(しんちょく)が把握できていないことです。現状では営業日報程度しかなく、営業スタッフ個々人しか進捗を把握できていない状態です。

 山田総経理に自社がkintoneで作成した案件管理のしくみを見せてもらう準備をしている間、宇都宮は、高代董事長のイメージしている案件の進捗の具体的な流れを伺っています。まず、大きくプロセスを2つに分けました。

P1.営業部門が行う引き合い発生から受注までのプロセス

P2.受注後に製品部門が行う日本からの調達から顧客への納品までのプロセス

高代:受注までのプロセスは、一言でいいますと「ABC」の3段階で管理したいです。進捗具合によって「C→B→A→受注」になります。

 高代董事長の話からイメージする工程を書き出すと次のようになります。

C:顧客からの「引き合い」に始まり営業スタッフが「製品説明」に伺います。

B:顧客のニーズが弊社製品に合致すれば「案件」化となります。お見積りに当たり、技術スタッフが製品仕様を詰めます。必要に応じては「製品サンプル」を作ることもあります。

A:製品単価を算出するとともに本社へ想定納期を確認した上で「お見積り」を提出します。

受注:何度かの交渉がありまして「受注」に至ります。

 山田総経理の会社の案件管理をデモする準備が整い、「顧客管理アプリ」が大型モニターに映し出されました。

山田:お待たせしました。中核となる「顧客管理アプリ」です。顧客に関する情報はこれを見れば把握できます。

 高代董事長は「どのようなしかけがあるのだろうか?」と大型モニターを凝視しています。

山田:先頭にある顧客の基本情報の次に「案件一覧」と「活動履歴」があります。(図A)

/date/2021/12/28/140A_2.jpg図A 顧客管理アプリ

 この「案件一覧」の左端をクリックすると「案件管理アプリ」へ移動します。引き合いを経て案件化したものを登録しています。(図B)

/date/2021/12/28/140B_2.jpg図B 受注確度

高代:もしかして私のイメージする「ABC」は、弊社ではこの「確度」に相当しますか?

山田:はい。弊社の場合は案件化してから、決められた工程を満たすたびに受注確度を「20%、40%、60%、80%、受注」へと引き上げていきます。(図C)

/date/2021/12/28/140C_2.jpg図C 受注金額グラフ

山田:このように確度別に受注金額をグラフ化しています。確度別に集計することで受注予測が立てられます。

高代:それは興味深いです。

山田:例えば、確度40%が800万台湾元(約3,300万円)あります。過去の統計から確度40%の受注までの平均月数は3.8カ月と分かっていますので、今から4カ月後に320万元(40%×800万元)の受注が見込めます。

高代:なるほど、受注見込みが分かれば、今月はどの案件に注力すればよいか管理できますね。

山田:はい、重点案件には部長を同行させるなど対策が取れます。

高代:ここにも活動履歴が表示されていますね。

山田:この案件に関する活動履歴が表示されます。

 そう言うと今度は活動履歴の左端をクリックしました。(図D)

/date/2021/12/28/140D_2.jpg図D 活動履歴

山田:御社の営業日報に相当します。顧客への訪問が終わるとスマホから音声で入力をしています。

高代:え?音声ですか。外出先で報告を手入力するのは手間だと思っていたところです。

山田:そして、これら「顧客管理アプリ」「案件管理アプリ」「活動履歴アプリ」の3つは互いに連動しているので、互いの情報へ簡単にアクセスできます。

高代:便利にできています。

 画面を再び「顧客管理」へ戻しました。

 

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宇都宮武則

宇都宮武則

ワイズコンサルティング社システム室長兼ワイズシステム社チーフシステムエンジニア

 前職ではIT企業の副総経理を努め、50社以上のシステム構築に携わる。2015年よりワイズコンサルティングに入社し、社内ではITに関するドラえもんと呼ばれている。クライアントのIT課題に豊富な経験を活かしたソリューションを提案している。SAP HANA導入コンサルから、リーズナブルなシステム化までクライアントの要望に対応が可能。(言語)日本語◎・中国語△

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