ワイズコンサルティング・グループ

記事番号：T00104094

＜登場人物＞

ワイズシステム副総経理　宇都宮武則

本コラムの筆者です。

台湾S電工　山田新一総経理

1978年千葉県生まれ、上場企業S電工の営業企画課長から2018年に総経理として初めての海外駐在。2児のパパ、趣味は車で台湾各地を家族旅行すること。

前回までのお話

https://www.ys-consulting.com.tw/column/l/2189/

　kintone（キントーン）は無料でご利用できるサンプルアプリを多数ご用意しております。

https://kintone-sol.cybozu.co.jp/apps/

購買支援パックで一元管理

宇都宮：「営業・セールス」のカテゴリは一通り見終わりましたので、次は「顧客サービス・サポート業務」を見ていきましょう。

　山田総経理はサンプルサイトを開きました。（図A）

図A　顧客サービス・サポート業務のアプリ

山田：一番最初の「購買支援パック」が気になります。説明を読みます。購買業務でのサプライヤー管理、材料データ管理、発注申請、サプライヤーとの打ち合わせ議事録の情報を一元管理します。

　山田総経理はkintoneの画面を操作し「購買支援パック」を取り込みました。

宇都宮：4つのアプリで構成されています。（図B）

図B　購買支援パック

山田：これは楽しみです。どれから開きましょうか？

宇都宮：サプライヤーマスタ、材料マスタ、購買面談履歴、発注申請の順番に見ていきましょう。

　山田総経理は「サプライヤーマスタ」アプリをクリックしました。サプライヤーの一覧が表示されました。（図C）

図C　サプライヤー一覧

サンプルを自社仕様に

山田：どれどれ中身はどうかな？

　1行目の取引先コードS014をクリックしました。（図D）

図D　サプライヤーの基本情報例

　会社名「キントーン化学」が表示されました。基本情報には取引先の住所と担当者が記録されています。

宇都宮：サンプルなのでこの程度なのでしょうが、基本情報はもっと充実させたいところですね。

山田：例えば、わが社ならば取引条件や発注限度額も記録します。基本情報の下には購買コンタクト履歴がありますね。クリックしてみましょう。なるほど購買面談履歴アプリとつながっています。

宇都宮：ここからサプライヤーとの商談履歴が分かります。

山田：これは良いですね。仕様変更や単価変更などを記録しておけば、当時の担当者に聞かなくても歴史的な経緯がつかめます。

宇都宮：サンプルが用意されているのでアプリ作成の手間を減らせます。サンプルを使えば、自社に使いやすい形に短時間で変更していくことができます。

山田：例えば、材料マスタとつなげれば取り扱っている材料も表示できます。

宇都宮：そこは材料マスタ側でサプライヤー別の一覧表にする方法もありますね。

山田：そうですね、kintoneは用途に応じて簡単な設定で閲覧方法を作成できるところも便利な点だと感じています。

　山田総経理はそう言うと、おもむろに立ち上がり、

山田：休憩にしましょう。いつもと趣向の違った烏龍茶を手に入れました。

　山田総経理には台湾各地のお茶を買ってきては飲み比べるという趣味があります。

宇都宮：どこかに出掛けたのですか？

山田：学校の催し物で子ども芸術教育センターに行った帰りに露天で買ったものです。

宇都宮：台北都市交通システム（MRT）円山駅前の花博公園に常設されている農産品市のことでしょうか？

山田：そうそう、そこです！

　「ジャジャーン」と言いながら山田総経理はかばんの中から色鮮やかなフルーツ柄の茶筒を取り出しました。宇都宮の目の前で開けると、ふわ～と爽やかなフルーツの香りが一面に踊りだしました。

宇都宮：これは、フルーツティーですね。なんと香り高い。

山田：パイナップル、マンゴー、青リンゴ、パッションフルーツ、パパイヤ、サトウキビ、シークワーサーと全て台湾産。そしてベースも南投県産の烏龍茶なのです！

　取り出したナイロン製の立体ティーバッグには、刻まれたドライフルーツがぎっしり詰まっています。山田総経理は浮かれた足取りで部屋を出ると、ティーカップとお湯を用意してきました。

　しばし2人は甘い香りに癒やされました。

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