ワイズコンサルティング・グループ

HOME サービス紹介 コラム 会社概要 採用情報 お問い合わせ

コンサルティング リサーチ セミナー 在台日本人にPR 経済ニュース 労務顧問会員

第33話 中小規模組織でのDXのやり方を知りたいです(第3回/全4回)/台湾


コラム 経営 作成日:2023年10月31日

経営者が踏み出す”かんたんDX”

第33話 中小規模組織でのDXのやり方を知りたいです(第3回/全4回)/台湾

記事番号:T00111945

第33話 【今回のご質問】

質問:中小規模組織でのDXのやり方を知りたいです。

回答:はい、中小規模組織のDXを考えましょう。

DX推進役は経営者

 日本本社の場合には経営者がDXのミッションを決めて、情報システム部門へ命ずればDXを推進できます。しかし人も少なくIT専門職もいない中小規模組織では、経営者自らがDXの推進役となるべきです。

 その理由は、経営者が担当者を任命したりプロジェクトチームを編成してDXの任務を丸投げしてしまうと、彼らのやりやすい方向へ流されてゆきます。

 その結果として、自分たちで考えもせずにITベンダーへシステム化を依頼してしまい第25話「失敗に学ぶこと」でも説明しましたとおり、いつの間にか目的が「システムの導入」にすり替わることがあります。これでは権限委譲ではなく放任です。

 経営者がDXの必要性を理解して幹部に熱く伝えることが大切です。そこから組織の意識改革が始まります。

 DXは単なるIT化にあらず、企業風土の変革でもあるのです。目的を明確にして、経営者が先頭に立って目的から外れないようにチームを率いてゆきます。

デジタ…舌をかみそう

 DXについて調べていると2つの言葉に出合います。「デジタイゼーション」と「デジタライゼーション」です。ITが苦手になるのは、このようなカタカナ表現が多いからなのかもしれません。

 デジタイゼーションを調べると「計数化、デジタル信号化、単なるデジタル化」、デジタライゼーションは「特定の業務プロセス全体をデジタル化する。デジタル化により製品やサービスの付加価値を高める」だそうです。

 私の実家は商店でしたので、「コクヨのウ-306N」という既製品の手書き見積書を使っていました。

 この見積書をエクセルで作って印刷するとデジタイゼーションです。エクセルならば活字も読みやすいし、再利用できるので少しは便利になります。

 更に進んで見積書をベースに納品書や請求書を作成できたり、売掛金や入金が管理できればデジタライゼーションです。

小休止:デジタルって何?

 今更ですが「デジタル」とは何でしょうか?

 デジタルは離散量といい、飛び飛びな量です。対となるアナログは連続量といい、途切れることのない量です。

 現実世界は時間のように連続量から成り立っていますが、コンピュータの世界では、それを擬似的に表現するために離散量として扱われます。

 ホームページなどに掲載されている写真はデジタルで作られているので、大きく大きく拡大すると、飛び飛びな点が集まって作られているのがわかります。

 このように現実世界の事をコンピュータで扱える形(すなわちデジタル)で表現し直すことが「デジタル化」です。

宇都宮武則

宇都宮武則

ワイズコンサルティング社システム室長兼ワイズシステム社チーフシステムエンジニア

 前職ではIT企業の副総経理を努め、50社以上のシステム構築に携わる。2015年よりワイズコンサルティングに入社し、社内ではITに関するドラえもんと呼ばれている。クライアントのIT課題に豊富な経験を活かしたソリューションを提案している。SAP HANA導入コンサルから、リーズナブルなシステム化までクライアントの要望に対応が可能。(言語)日本語◎・中国語△

経営者が踏み出す”かんたんDX”

情報セキュリティ資格を取得しています

台湾のコンサルティングファーム初のISO27001(情報セキュリティ管理の国際資格)を取得しております。情報を扱うサービスだからこそ、お客様の大切な情報を高い情報管理手法に則りお預かりいたします。