記事番号:T00112067
第34話 【今回のご質問】
質問:中小規模組織でのDXのやり方を知りたいです。
回答:はい、中小規模組織のDXを考えましょう。
何から始める?デジタル化
話は「中小規模組織でのDXの取り組み方」に戻ります。DXに高望みをする必要はありません。何から始めましょうか?
例えば、社員のスケジュールや会議室の予約状況を見える化するのはどうでしょう。Googleをお使いならばGoogleカレンダー、Office365ならばoutlookカレンダーが付属しています。kintoneにもオプションでカレンダーが用意されています。
ペーパーレス
昨年お問い合わせが多かったのは、社内申請のペーパーレスです。
これまでは紙の申請書に必要書類を添えて上長のところへ持ってゆきます。運がよければ直ぐに押印やサインをしてくれますが、机の上で数日待たされることが多いでしょう。
上長にしてみれば、いちいちの押印は手間ですので申請が纏まってから片付けたいです。上長が出張しようものならば戻るまで決裁されません。直属の上長の決裁が終わったと思えば、次は部長、更には総経理と続きます。決裁が完了するまでに何日掛かってますか?待つのも仕事なんて悠長な時代は終わりました。デジタル化しませんか?
電子承認
社内申請のペーパーレスは同時にハンコレスも実現します。申請書への押印(或いはサイン)を電子化します。では、電子承認とは?
図が弊社のkintoneによる稟議書の電子承認結果です。一番下に申請者(私:宇都宮)がおります。下から上へ順番に申請書が回覧されます。上長である佐藤(ワイズシステム総経理)の承認後に吉本(ワイズグループ代表)が最終承認をしています。このように押印の代わりに承認の履歴が記録されます。
出勤簿
紙のタイムカードやエクセルシートへ手書きしている会社を見受けます。出退勤の記録や残業時間の計算に手間が掛かりませんか?
出退勤の打刻から出勤簿までをデジタル化しましょう。スマホから打刻できれば外勤者にも便利です。スマホのGPS位置情報を使えば外勤者の行動も確認できます。
デジタル思考の環境
見てきましたように身近な課題から少しづつ進めてゆけば、次第に社員たちのITリテラシーは向上してデジタル思考への変革をもたらします。そうなれば、そこから右肩上がりにDXが推進されます。社員たち自らが業務をデジタル化するアイデアを生みだす環境が整うからです。
中小規模組織でのDX推進における経営者の大きな役割は、そのような社内環境を築くことではないでしょうか?
宇都宮武則
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