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第3回 統一発票を発行しよう


コラム 人事労務 作成日:2008年12月22日

こっそり予習、管理部門の豆知識 総務・会計

第3回 統一発票を発行しよう

記事番号:T00012412

 
 前回は統一発票の種類と用途をお伝えいたしました。さて、統一発票をもらうことはあっても実際に統一発票を手書き発行する機会は少ないと思います。そこで今回は、手書き発行で主な「三連式」と「二連式」の統一発票を発行する際の留意点を、ポイントを押さえてお伝えいたします。

三連式統一発票と二連式統一発票

 まず、三連式統一発票は4枚重ね、二連式統一発票は3枚重ねになっているので、記入する際はカーボン用紙をそれぞれの間に敷きます。

 三連式の1枚目の第1連を「存根連」と言い、発行人は保存後2カ月ごとに国税局に発行明細と併せて冊子のまま提出します。2枚目は「副連」と言い、買取人との取引きで営業税の扣除を行っている証明として発行人が保存するものです。3枚目の第2連は「扣抵連」と言い、4枚目の第3連は「収執連」と言います。普段われわれがもらっている三連式統一発票は、第2連と第3連に当たるもので、買取人が経理処理を行う際の証明になります。

 二連式の場合、1枚目は存根連、2枚目は副連、3枚目は買取人に渡す収執連です。二連式は非営利事業者に対して発行されるため、扣抵連はありません。

 三連式と二連式の最大の差異点は、統一編号の有無と、買取人が会社名か個人名かです。三連式は営利事業者に対して発行されるので、統一編号の記入が必要です。また、台湾では名刺上に統一編号を印刷する習慣が定着しています。万が一、名刺にない場合でも営利事業登記を済ましている会社であれば、経済部の全国商工行政服務入口網より検索が可能です。
http://gcis.nat.gov.tw/pub/cmpy/cmpyInfoListAction.do

 ちなみに、前回お伝えした統一発票の「おいしい」宝くじ制度ですが、統一編号のある統一発票は抽せん対象外です。

発行する際の留意点

 小切手の発行と同様で、発票を発行する際、買取人、統一編号、日付、金額が正確かどうか注意しなければなりません。どれか1カ所でも間違えてしまった場合、その統一発票は無効になります。

 買取人欄には、正しい正式な会社名を繁体字で記入する必要があります。正式名とは、台湾分公司(台湾支店)などが付いている場合、きちんと記入しなければなりません。逆に言えば、正式名以外の部門名などは記載できません。また、「××股イ分有限公司」は「××(股)公司」と記入することは可能です。

 日付を記入する時の留意点は、同じ統一発票の冊子で、日付の順序が正しくなければならないことです。例えば、1月1日の日付で発票を発行している場合、次は1日または1日以降の日付で発行しなければなりません。このため、どうしても日付をさかのぼりたい場合、新しい冊子を購入する必要があります。冊子は最後まで使用しなければならない規則はありませんのでご安心下さい。

 金額は、単価と税抜価格、5%の営業税、税込価格をアラビア数字で間違わないよう記入し、合計金額を漢数字で記入します。数字の書き方で少し慣れないのが、漢数字だと思います。零、壹、貳と旧仮名遣いで書いていきます。空欄部分は後付けできないように横棒で線を引きます。また、零は省略が可能なので同様に横線を引くことが一般的です。そして、営業税込みですので忘れずに「応税」欄にチェックを入れましょう。

 記入を終えたら、自社の統一編号スタンプ(統一発票専用章)を、買取人に渡す収執連にポンポンと押します。スタンプは会社名、代表者、統一編号、電話番号、住所が刻印されているものが一般的です。最後に、存根連以外を冊子から切り離して、副連を別途保存します。収執連が2枚ある場合は、バラバラにならないようホチキスでパチッと留めてから買取人に渡すのがいいでしょう。

 また、統一発票は誤って書き間違えてしまった場合、統一発票使用方法の第24条の規定により、再発行することが規定されています。収執連および扣抵連に「作廃」(廃棄の意)と記し、存根連と合わせて半分に折りホチキスで留めます。

 よくあるのがもらった統一発票を何らかの原因で遺失した場合です。この場合、発行人が存根連をコピーし統一編号をポンポンと押して、再発行したものでも有効になります。

 わたしは業務で毎日発票を発行していますが、ここだけのお話、発行作業は非常におっくうなのです。「作廃」の数があまりにも多いので、指摘されないかびくびくしつつ作業をしているきょうこのごろです。

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