記事番号:T00131153
■総経理の「初仕事」
「次は総経理の番です」李経理が『上長承認』ボタンを押した。
「よし、来たか!」長島総経理は慌てて自分のパソコンを開いたものの、操作が分からず手が止まった「…どこを見れば、申請が届いたと分かるんだい?」「まずはメールを確認してください」言われるままに受信ボックスを開くと、kintone(キントーン)からの通知メールが届いていた。リンクをクリックすると、ログイン画面が現れる。
李のガイドに従い、無事にログインを済ませる長島。すると画面には、たった今承認されたばかりの「決算書承認申請」が凛として佇んでいた。
長島「ここを押せばいいのか?」とカーソルを動かす。
「はい。『総経理承認』のボタンです」と李が言う。ポチッ、と軽いクリック音が室内に響いた。
「…こんなに簡単なのか!」長島は驚きの声を上げた。
■「会社に戻る」呪縛の終わり
パソコン上での承認作業に便利さを実感していたが、李の次の一言が室内をさらなる衝撃で包んだ。「これ、外出先からでも同じことができるんですよ」
この言葉に最も反応したのは、営業部を率いる劉協理だった。
李は微笑んで「スマートフォンを使えば、もっと手軽になりますわ」
長島は、李に言われるまま、手元のスマートフォンにkintoneをインストールした。「これでいいのかい?」
「はい、お待ちくださいね。もう1度テスト申請を送りますから」
李が手際よくパソコンを操作すると、数秒後「キタ…!来たよ!」長島は小さく叫んだ。
画面を開くとパソコンと同じ内容、そして添付されたPDFまでもが鮮明に表示されている。
「よし、承認するぞ」長島が画面上の『総経理承認』ボタンを押した。その様子を横から覗き込んでいた劉の口から、深い感嘆が漏れた。
「…これなら、もう判子を押すためだけに会社へ戻る必要がなくなりますね」
■判子待ちの現実
劉は営業部の苦い日常を話す。
明朝に顧客へ提出しなければならない見積書。そこには課長と部長の押印が不可欠だ。
課長「おい、見積書はまだか?」
焦るスタッフ「あと30分かかります」
そこへ出張先から急ぎ戻った劉が、カバンを置くと様子を見に来る。
課長はただ判子を押すためだけに椅子に縛り付けられる。そんな光景が日常茶飯事だ。「移動中や、出張先で承認ができれば…どれだけの時間が浮くか」
ひと通りの報告とデモが終わると、上機嫌な長島が2人を誘った。「まだ時間はあるかな?どうだい、ちょっと甘いものでも食べに行きませんか?」
台北の夜の街に、3人は足早に繰り出していった。

オフィス業務にkintone
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宇都宮武則
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