第180話 ゼロからのデジタル化(19)ポケットの中の決裁 - ワイズコンサルティング@台湾
HOME サービス紹介 コラム グループ概要 採用情報 お問い合わせ 日本人にPR

コンサルティング リサーチ セミナー 経済ニュース 労務顧問 IT 飲食店情報

第180話 ゼロからのデジタル化(19)ポケットの中の決裁


コラム 経営 作成日:2026年10月6日

経営者が踏み出す”かんたんDX”

第180話 ゼロからのデジタル化(19)ポケットの中の決裁

記事番号:T00131153

■総経理の「初仕事」

 「次は総経理の番です」李経理が『上長承認』ボタンを押した。

 「よし、来たか!」長島総経理は慌てて自分のパソコンを開いたものの、操作が分からず手が止まった「…どこを見れば、申請が届いたと分かるんだい?」「まずはメールを確認してください」言われるままに受信ボックスを開くと、kintone(キントーン)からの通知メールが届いていた。リンクをクリックすると、ログイン画面が現れる。

 李のガイドに従い、無事にログインを済ませる長島。すると画面には、たった今承認されたばかりの「決算書承認申請」が凛として佇んでいた。

長島「ここを押せばいいのか?」とカーソルを動かす。

 「はい。『総経理承認』のボタンです」と李が言う。ポチッ、と軽いクリック音が室内に響いた。

 「…こんなに簡単なのか!」長島は驚きの声を上げた。

■「会社に戻る」呪縛の終わり

 パソコン上での承認作業に便利さを実感していたが、李の次の一言が室内をさらなる衝撃で包んだ。「これ、外出先からでも同じことができるんですよ」

 この言葉に最も反応したのは、営業部を率いる劉協理だった。

 李は微笑んで「スマートフォンを使えば、もっと手軽になりますわ」

 長島は、李に言われるまま、手元のスマートフォンにkintoneをインストールした。「これでいいのかい?」

 「はい、お待ちくださいね。もう1度テスト申請を送りますから」

 李が手際よくパソコンを操作すると、数秒後「キタ…!来たよ!」長島は小さく叫んだ。

 画面を開くとパソコンと同じ内容、そして添付されたPDFまでもが鮮明に表示されている。

 「よし、承認するぞ」長島が画面上の『総経理承認』ボタンを押した。その様子を横から覗き込んでいた劉の口から、深い感嘆が漏れた。

 「…これなら、もう判子を押すためだけに会社へ戻る必要がなくなりますね」

■判子待ちの現実

 劉は営業部の苦い日常を話す。

 明朝に顧客へ提出しなければならない見積書。そこには課長と部長の押印が不可欠だ。

課長「おい、見積書はまだか?」

焦るスタッフ「あと30分かかります」

 そこへ出張先から急ぎ戻った劉が、カバンを置くと様子を見に来る。

 課長はただ判子を押すためだけに椅子に縛り付けられる。そんな光景が日常茶飯事だ。「移動中や、出張先で承認ができれば…どれだけの時間が浮くか」

 ひと通りの報告とデモが終わると、上機嫌な長島が2人を誘った。「まだ時間はあるかな?どうだい、ちょっと甘いものでも食べに行きませんか?」

 台北の夜の街に、3人は足早に繰り出していった。

 

/date/2026/10/06/30_kintone_2.jpg

オフィス業務にkintone

●詳しくはこちら

https://www.ys-consulting.com.tw/service/it/kintone.html

宇都宮武則

宇都宮武則

ワイズコンサルティング社システム室長兼ワイズシステム社チーフシステムエンジニア

 前職ではIT企業の副総経理を努め、50社以上のシステム構築に携わる。2015年よりワイズコンサルティングに入社し、社内ではITに関するドラえもんと呼ばれている。クライアントのIT課題に豊富な経験を活かしたソリューションを提案している。SAP HANA導入コンサルから、リーズナブルなシステム化までクライアントの要望に対応が可能。(言語)日本語◎・中国語△

経営者が踏み出す”かんたんDX”

情報セキュリティ資格を取得しています

台湾のコンサルティングファーム初のISO27001(情報セキュリティ管理の国際資格)を取得しております。情報を扱うサービスだからこそ、お客様の大切な情報を高い情報管理手法に則りお預かりいたします。

▲