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昨年から夜市(ナイトマーケット)、学生街などの繁華街で、クレーンゲーム機が並ぶ店舗が次々とオープンしています。その背景には、個人が店内にあるゲーム機に1台単位で手軽に投資できるため、一種の副業として、投資を始める人が増えていることがあります。
学生が多い台北駅近くでもクレーンゲーム機の店舗が増えています(YSN)
店内のゲーム機に投資
クレーンゲーム機に投資する場合、クレーンゲーム店のオーナーに毎月ゲーム機のレンタル料金を支払う他、景品の購入や補充、ゲーム機のアームの強度の設定などを行うだけで、ゲーム機の売り上げを全て手に入れることができます。
レンタル料金は、月4,500~6,500台湾元(約1万7,000~2万4,000円)ほど。一方、クレーンゲームのプレイ料金は1回10元ですので、景品の購入費用を除いても、月に延べ500回、1日平均17回は利用してもらわなければ赤字です。
ただ、多くの人が月5,000~2万元の利益を上げています。そのためには、人出の多い立地を選ぶことが重要です。また、リピート率を高める努力も必要です。飽きさせない工夫として、けちらずに▽正規品の景品を入れる▽ゲーム機のアームの強度設定をあまり弱くしない──ことなどが挙げられます。
このように、個人がゲーム機に投資する場合、開業資金などまとまったお金が不要な上、毎月支払うレンタル料金はそれほど高くなく、維持する手間もあまりかからないことから、人気となっています。
インターネット上では、レンタル料金や景品の購入費用がほとんど回収できず、店舗のオーナーや景品業者に搾り取られるだけという見方もあります。それでも、楽して儲かる魅力から、ゲーム機を借りたいという希望者が後を絶ちません。
開業資金は100万元未満
一方、店舗のオーナーは、物件を借り、クレーンゲーム機を仕入れ、そのゲーム機をそれぞれ貸し出すことで収入を得ています。
例えば20坪の店舗なら、ゲーム機を30台置くことができます。ゲーム機の購入は1台当たり約2万5,000~3万元で、他に両替機1台が約1万元、監視カメラなどの設備が約5万元、内装工事費用などがかかります。これらを合わせても、開業資金は100万元以下で済みます。
店舗の賃料が月約5万~7万元と仮定した場合、月5,000元でゲーム機30台を貸し出すことができれば、月15万元の収入になります。これで、1年以内に開業資金を回収できます。
店舗は無人で、24時間営業が可能ですが、オーナーはゲーム機を貸し出すだけではありません。時には店舗を巡回し、両替機の硬貨を補充したり、ゲーム機の状態を確認します。もし景品が何日も補充されていなかったり、アームの設定が弱過ぎて、景品が取りにくいようなら、店舗の評判が落ちてしまうので、すぐにゲーム機の借り手に改善を求めるか、契約を打ち切ります。ゲーム機を借りたい人は大勢いるため、店舗のオーナーは強気でいられるのです。
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