ワイズコンサルティング・グループ

記事番号：T00095104

＜登場人物＞
ワイズシステム副総経理　宇都宮武則
本コラムの筆者です。

台湾Ｓ電工　山田新一総経理
1978年千葉県生まれ、上場企業Ｓ電工の営業企画課長から2018年に台湾Ｓ電工の総経理として初めての海外駐在。２児のパパ、趣味は車で家族旅行。

　業務効率化のお手伝いを致します。すぐに導入できて成果の上がる各種ソリューション（例：営業管理、人事労務管理、販売管理、在庫管理ほか）をご用意しております。

履歴を表示

　２人は居酒屋「ふじこ」で鍋を囲んでいます。

山田：酸っぱさが足りないなあ。女将（おかみ）さん、もう少し酸菜（漬物）を足してもらえますか？

　すると女将さんが酸菜の入ったつぼを持ってきて「お好きなだけお取りくださいな」と言いましたので、山田総経理は「トングで３回ちょうだいな」と返しました。

　白菜を塩で乳酸発酵させた酸菜と、赤身と脂肪が層になっている豚バラ肉で作った「酸菜白肉鍋（白菜の塩漬け鍋）」をいただいています。

山田：そうそう、このくらいの酸味が生ビールにバッチリ合うんですよね～。

　山田総経理は、女将さんに鍋の具材盛り合わせをもう１皿注文すると、いよいよご機嫌になって１杯目の生ビールを飲み干しました。

山田：どこまでお話ししましたっけ？

宇都宮：劉さんと顧客マスタ、保守依頼報告、保守費用精算の３つのアプリ作りをしている話です。

山田：そうでした。劉さんは、１度プロセス管理の設定方法を教えただけで習得してくれましたよ。飲み込みが早いです。

宇都宮：それで３つのアプリは完成ですか？

山田：まだ８割です。続きがあります。顧客マスタをもう少し改良しました。簡単に保守依頼を登録できるように「保守依頼を登録する」ボタンを付けました。このボタンを押すと保守依頼報告アプリに移動します。

　宇都宮は鍋から十分に味が染みた豆腐皮を２人のおわんによそいました。

山田：それから保守依頼の履歴も表示するようにしました。（図Ａ）

図Ａ　保守依頼の履歴を追加表示

　サイボウズのkintone（キントーン）には、他のアプリから情報を持ってくる仕組みとして「ルックアップ」と「関連レコード一覧」の２つが用意されています。保守依頼の履歴表示に使ったのは関連レコード一覧です。

　違いを簡単に説明しますと「ルックアップ」は相手のアプリから項目が表示されるので、その中から選択する時に使います。

　「関連レコード一覧」は相手のアプリとあらかじめ決めた条件によって自動的に相手の情報を一覧表示します。

宇都宮：これまで培ってきたkintoneのノウハウが生かせていますね。

山田：そうなんですよ～。もっと聞いてもらえますか？

宇都宮：もちろんです。

　山田総経理は２杯目の生ビールを受け取ると楽しそうに続きを話し始めました。

山田：保守費用精算アプリなのですが、保守依頼報告アプリとの二重入力を避けるために工夫をしました。

宇都宮：それは興味深いですね。

　そう言われるとさらに気分を良くして続けました。

山田：保守依頼報告アプリの保守報告項目に「作業時間」と「交通費」という項目を作り（図Ｂ）、保守費用精算アプリから「ルックアップ」で保守依頼報告アプリを選択できるようにしました。

図Ｂ　欲しい項目を作成

宇都宮：なるほどですね。

山田：そうすることで「作業時間」と「交通費」を持ってこれますので、費用を自動計算できるようにしました。ついでに収支計算もできます。（図Ｃ）

図Ｃ　自動計算機能を追加

宇都宮：賢い作り方をしましたね。

　褒められて山田総経理は上機嫌です。

山田：女将さ～ん、肉１皿、いやいや…３皿追加お願いしま～す！

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