ワイズコンサルティング・グループ

記事番号：T00095209

＜登場人物＞
ワイズシステム副総経理　宇都宮武則
本コラムの筆者です。

台湾Ｓ電工　山田新一総経理
1978年千葉県生まれ、上場企業Ｓ電工の営業企画課長から2018年に台湾Ｓ電工の総経理として初めての海外駐在。２児のパパ、趣味は車で家族旅行。

　業務効率化のお手伝いを致します。すぐに導入できて成果の上がる各種ソリューション（例：営業管理、人事労務管理、販売管理、在庫管理ほか）をご用意しております。

保守作業にアプリ導入

　台湾Ｓ電工の会議室で山田総経理と管理部の劉さんが、高雄の協力会社との間で保守業務を管理するための業務アプリ作りをしています。

山田：今日は「保守Ｑ＆Ａ」と「工具マスタ」、「工具貸出」の３つのアプリを作成しましょう。

　「保守Ｑ＆Ａ」は協力会社からの質問事項を解決するアプリです。

　「工具マスタ」は保守用工具のマスタ情報です。

　「工具貸出」は保守スタッフが保守用工具を持ち出す時の貸し出しを管理します。

劉：質問してもよろしいでしょうか？

山田：どうぞ。

劉：工具とはどのようなモノですか？

　保守作業に使われている工具について、総務を担当している劉さんには知識がありませんでした。

山田：そうかあ、劉さんにはなじみがないね。

　山田総経理はどのように話そうかとしばらく考えると、自分の娘に説明するように話しだしました。

山田：例えば病気の予防のために健康診断をします。血圧を血圧計で測ったり、心電図やレントゲン写真を撮りますよね。保守作業は機器の健康診断みたいなものです。

　劉さんは興味深く耳を傾けています。

山田：機器の状態を検査して故障しそうな箇所があれば修理をします。その時に使う道具です。

　そう言うと山田総経理はパソコンを操作し、幾つかの工具をモニターに映し出して見せました。

山田：これはタブレット端末です。このタブレット端末と機器をつなぐと、機器からさまざまな情報が送られてきます。その情報を見ることで機器の健康状態が分かるのです。

　劉さんは身を乗り出して見ています。

山田：こちらは部品仕分け機専用の測定機です。機器をつなぐと故障箇所を教えてくれます。また、こんな工具もあります。

　モニターには金づちのようなＴ字型の工具が映し出されました。

山田：これは自動搬送機のモーター箇所を修理するために使う工具です。保守スタッフは、お客様の機器に合わせた工具を持って行きます。

　劉さんは理解できたようでした。

山田：それでは、劉さんは保守Ｑ＆Ａのアプリを作ってください。

　山田総経理が作成したレイアウト図を劉さんに渡すと早速作り始めました。

山田：ぼくは工具マスタを作りますね。

　しばらくの間、会議室にはカタカタと２人のキーボードをたたく音だけが流れました。

　それぞれのアプリが出来上がりましたので、山田総経理が動作確認をします。

山田：保守Ｑ＆Ａに３件の質問を登録しました。一覧で確認できますか？

（図Ａ）

劉：はい。「未対応」が３件あります。そのうち１件は緊急度が「緊急」となっています。

山田：はい。正しいです。それでは真ん中のレコード番号１番に回答を入力してください。

劉：回答を入力して、状況を「回答済」にして保存しました。

（図Ｂ）

山田：ＯＫです。回答済みとなったので未対応の一覧表から消えました。

　続いて工具マスタに保守検査用タブレット端末を登録しました。

（図Ｃ）

山田：はい、こちらもＯＫです。アプリ作りの腕前がどんどん上達していますね。

劉：お褒めいただいてありがとうございます。アプリ作りはとても楽しいです。

山田：その気持ち分かります。自分の作りたいモノを自分で作るのは楽しいことですよね。

　会議室には和やかな空気が流れました。

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