ワイズコンサルティング・グループ

記事番号：T00098418

＜登場人物＞
ワイズシステム副総経理　宇都宮武則
本コラムの筆者です。

台湾Ｓ電工　山田新一総経理
1978年千葉県生まれ、上場企業Ｓ電工の営業企画課長から2018年に台湾Ｓ電工の総経理として初めての海外駐在。好奇心旺盛で何にでも興味を持つが長続きしないらしい。２児のパパ、趣味は車で家族旅行。

　基幹システムやＥＲＰ（総合基幹情報システム）では、まかない切れない日常業務の効率化をkintone（キントーン）が解決します。「どこから手を付けたらよいのだろう？」とお悩みでしたら一度ご相談ください。当コラムで紹介しましたアプリは無料でご提供いたします。

前回までのお話
https://www.ys-consulting.com.tw/column/l/2189/

社員情報管理の電子化

　土井総経理に案内されて、山田総経理と宇都宮は管理部の書棚の前にいます。

　灰色をした上下２段重ねの書棚には「社内秘Ａ」と張り紙がしてありました。書棚の中を見せてもらうと、厚さ１センチメートルほどの紙製の「社員情報ファイル」が、ギッシリと詰め込まれていました。

　それを眺めながら山田総経理は土井総経理に、社員管理もkintoneを使って電子化した話をしました。

　会議室に戻ると里中董事長が話し始めました。

里中：どうぞお座りください。ご覧の有様です。先ほど山田さんが話していた電子化をしたいものです。

土井：どのような情報を管理できるのか知りたいです。よろしければ山田総経理の作成された社員管理アプリを説明していただけませんでしょうか？

山田：はい、差し支えありませんよ。

宇都宮：それでは準備をさせていただきますので、10分ほど休憩しましょう。

　里中董事長らが会議室を出ると、秘書が昆布茶を出してくれました。

　山田総経理と宇都宮は準備を進めます。社内データをお見せするわけにはいきませんので、アプリをコピーしてサンプルのデータを登録しました。

　里中董事長らが戻ってから、山田総経理のパソコンを大型モニターに映し出して説明を始めました。

山田：こちらが弊社の社員管理アプリです。まず基本の社員情報はこのようになっています。（図Ａ）

図Ａ　社員の基本情報

里中：御社ではどのような情報を記録されているのですか？

山田：はい、こちらをご覧ください。（図Ｂ）

図Ｂ　社員の資格、研修、異動、賞罰履歴

山田：所持している資格、研修の受講状況、部所と役職の異動履歴、賞罰の履歴を記録しています。

　土井総経理は少し身を乗り出し、「異動履歴」を指さしました

土井：なるほど、履歴管理もできるのですね。こちらの「研修の一覧」と「異動履歴」は同じ表形式でも作りが違うようですが。

山田：良いところに気が付かれました。

　そこはちょうど、山田総経理が次に説明をしたかった箇所でした。

研修記録をアプリで管理

山田：kintoneの表形式には２つの表現方法があります。

土井：詳しく知りたいです。

　山田総経理は「研修の一覧」のところを拡大しました。

山田：こちらの「研修の一覧」は、他のアプリから情報を持ってきて、ここに表示しています。

　そう言って３行目の「フォークリフト免許」をクリックし、研修記録アプリを開きました。（図Ｃ）

図Ｃ　研修記録アプリ

　土井総経理はさらに身を乗り出して見入っています。

山田：開かれたのは研修を記録するアプリです。この研修記録アプリで社員研修の予実管理をしています。その情報を社員管理アプリ側で閲覧できるようになっています。

土井：なるほど。質問ですが、どのような仕組みで研修記録アプリから情報を持ってきているのですか？

山田：種明かしは簡単です。お互いのアプリ内の、社員コードが一致する情報を持ってきています。

土井：この方法を使えば、別々に管理されている社員情報も、社員管理アプリでまとめて閲覧できるという訳ですね。

山田：そうですね。

土井：これはスッキリできそうだ！

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