ワイズコンサルティング・グループ

記事番号：T00097839

＜登場人物＞
ワイズシステム副総経理　宇都宮武則
本コラムの筆者です。

台湾Ｓ電工　山田新一総経理
1978年千葉県生まれ、上場企業Ｓ電工の営業企画課長から2018年に台湾Ｓ電工の総経理として初めての海外駐在。２児のパパ、趣味は車で家族旅行。

　基幹システムやＥＲＰ（統合基幹情報システム）では、まかない切れない日常業務の効率化をkintone（キントーン）が解決します。「どこから手を付けたらよいのだろう？」とお悩みでしたら一度ご相談ください。当コラムで紹介しましたアプリは無料でご提供いたします。

前回までのお話
https://www.ys-consulting.com.tw/column/l/2189/

データを受け渡し

　Ｚ社の会議室、里中董事長の経営課題の一つ、「ペーパーレス化」として導入した８種類のアプリは順調に動き始めました。

土井：説明書をご覧ください。３年前から、この会計システムを使っています。

　宇都宮は土井総経理から渡された会計システムの説明書に目を通しています。

　少し間をおくと、土井総経理が話し始めました。

土井：費用申請と出張旅費精算は決裁が完了しますと、会計担当者が会計システムへ金額を手入力しています。

山田：手入力をする代わりに、費用申請と出張申請書のアプリからデータを渡したいのですね。

　宇都宮は説明書から顔を上げると言いました。

宇都宮：会計システム側にデータの受け口がありますので申請書アプリからデータを渡すことができると思われます。

里中：それは助かる。次はそれをお願いします。（図Ａ）

図Ａ　kintoneから会計システムへのデータ連携イメージ

山田：では、会計システムをご覧になりますか？

宇都宮：お願いします。実際にデータを受け取れるか試しておきましょう。

山田：同時に受け渡すデータの並び順も確認しましょう。並び順が分かればkintone（キントーン）の申請書アプリから出力する形も決まります。

里中：それでは、この後は皆さんにお任せします。

　そう言うと里中董事長は席を外しました。

　３人が土井総経理の席に移動すると、土井総経理は会計システムを操作しはじめました。

土井：私と会計のパソコンからしかログインできないのです。

　会計システムにログインしました。

　山田総経理と操作を交代すると、データを受け取るところまで画面を進めました。

山田：この画面ですね。アップロードの準備ＯＫです。

宇都宮：サンプルデータを渡します。

　宇都宮は説明書に従って作成したＣＳＶ形式のデータファイルを渡しました。

山田：それではアップロードします。

　画面には「警告！」が表示されました。

山田：おや、勘定科目コードが正しくないと言っています。

　土井総経理が画面をのぞき込むと言いました。

土井：会計システムに登録してあるコードですね。「6745」にしてみてください。

　もう一度試すと今度はデータが取り込めました。

山田：「５件を取り込みました」と表示されました。

宇都宮：はい５件です。

　土井総経理が会計システムを操作して確かに５明細が取り込まれていることを確認しました。

宇都宮：ありがとうございました。これでレイアウトも分かりました。

山田：その５件は削除してください。

土井：他に確認したいことはありますか？

宇都宮：各申請の勘定科目コードを教えて頂けますか？

土井：分かりました。こちらに書きます。

　２人は勘定科目コードをいただくと次回の打ち合わせ日を決めて、Ｚ社のオフィスを出ました。

　エレベータを降りて玄関をすぎると、

山田：もうすぐ昼ですね。里中さんのラーメン店で食べていきませんか？この大通りの反対側にありますよ。

宇都宮：いいですね。

山田：チャーシュー盛々黒ニンニクラーメンにしようかな。

　山田総経理のお腹が（ぐぐ～）っと鳴るのが聞こえました。

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