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SF映画が現実に!?
日本企業の駐在員の皆さまのお困り事で真っ先に思い浮かべるのは言葉の問題です。言葉が通じないことへの煩わしさは誰でも感じるのではないでしょうか?
確かに台湾人幹部や秘書さんは、それなりに日本語ができる方がいらっしゃいますが、細やかなニュアンスや日本語独特の言い回しは感じ取って貰えないもの。部下を和ませようと思って日本式のギャグを言ってもしらけるだけ!?
仕事も日本語もできる優れた人材は探すのも難しいですし、コスト面でも割り高です。
かつて、SF映画で地球人と異星人が会話する場面を観ては、このような通訳機器が実現する日が来るのだろうか?と思いを巡らせました。
従来型翻訳 VS 生成AI翻訳
これまでのWEB翻訳のような従来型テキスト翻訳の歴史は長く、既に使われている方も多いのではないでしょうか?
「これで十分では?」と思われがちですが、最近のChatGPT等に代表される生成AI翻訳と大きな差があることをご存じでしょうか?
日本語と中国語間の翻訳の研究によりますと「従来型のテキスト翻訳」と「生成AIによる翻訳」には大きな違いがあります。その結果、翻訳精度は生成AIが格段に勝っています。
それは台湾の中国語ですか?
皆さんは中国語には主に2種類「簡体字と繁体字」があると習いましたか?
簡体字は、主に中国で使われる文字、繁体字は、台湾、香港などで使われる文字です。
あれ?台湾は北京語ですが、香港は広東語ですよね?発音こそ違いますが、どちらも文字表現は繁体字なのです。
研究では従来型翻訳の多くが簡体字に由来しています。すなわち文章は簡体字の表現が使われることが多く、その後に漢字だけを繁体字に置き換えたものです。ですので社員が普段使っている中国語との違和感を感じることがあります。
この傾向は生成AI翻訳でも表れますが、生成AI翻訳の強みは命令(プロンプト)によって改善できる点です。
例えば「台湾のビジネスで使われている繁体字に翻訳してください」と命令を与えることができます。
このようにテキストのAI翻訳は充分に仕事に使えるレベルに達したといえます。
一方では、音声からAI翻訳をする技術開発も進んでいます。これがリアルタイムで出来るようになれば、SF映画で夢見た同時通訳も叶うのです。
AI翻訳やAI通訳が当たり前の世の中となる日も近いです。
宇都宮武則
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