記事番号:T00117806
今回は、「業務システム作りは変わった」のお話です。(全3回)
環境変化に迅速な対応
技術者の立場から見たDXになってから大きく変わったことの1つに「業務システムの作り方」を感じています。
結論を先に申しますとシステム開発の期間が「早く短く」なりました。
これはDXの進歩によりましてシステム開発が効率化された事も要因ですが、それ以上にユーザーのニーズによるところが大きいです。
これまでの一般的なシステム開発方法は、社内の情報システム部や社外のシステム会社に作りたいシステムの業務要件を詳しく説明して、それに合ったシステムを探して改造したり、初めから開発したりする手法でした。
システムの規模にもよりますが、例えば、初めから開発する場合には、要件を決めるのに1カ月、システムの設計に2カ月、開発に4カ月、試験に1カ月…といった具合に1年がかりも一般的でした。今のビジネス環境変化の激しい時代では、システムを使い慣れる頃には既にビジネス環境が変わっているかもしれません。
そのため短い準備期間2~3カ月で始められるように、打ち合わせは「早く」開発期間は「短く」、というニーズが増えてきました。
このようにビジネス環境変化に迅速に対応できるシステム開発が求められています。
ノーコード開発
そのようなニーズに答えるため、システム内の業務要件を細分化して、業務アプリが出来たところから五月雨式に使い始めるという手法が取られ始めました。このような手法は昔からありましたが、開発側にとってはプロジェクトの管理が煩雑となるため嫌厭されてきました。
昨今、この手法が見直されたのは、業務アプリ開発に「ノーコード(NoCode)」や「ローコード(LowCode)」ツール利用が広まったからです。
例えば、ノーコードツールを使えば、業務を熟知している本人がITの知識を必要とせずに自分のほしいアプリを作れます。まさに「早く短く」です。これは画期的ではないでしょうか?
ノーコード開発に適しているツールの1つは、サイボウズ社の「kintone(キントーン)」です。この日本製ツールは世界で30,000社を超える導入実績があります。
(解説)
ノーコード:プログラミング(ソースコード)記述をせずにアプリ開発をします。
ローコード:必要最小限のプログラミング(ソースコード)記述でアプリ開発をします。例えば、マイクロソフト社のPowerApps(パワーアップス)などです。
宇都宮武則
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