記事番号:T00117435
今回は、業務は自動化から自律化へ、のお話です。(全2回)
工場の自動化
日本も台湾も少子高齢化による労働力不足は深刻な問題です。
30年前、駐在していました高雄市の楠梓加工区の電子機器組み立て工場には、組み立てラインに工員が大勢並んで作業をしていました。
現在の最新工場はFA化(生産工程の自動化)により装置を操作するオペレーターが十数名いるだけです。
このように組み立て作業などの労働集約型の工場では早い段階からFA化が進められました。
近代的な工場では生産工程のみならず、物流工程での自動化も進んでいます。
自動搬送機などによる部品や原料の倉庫から作業工程への運搬、出来上がった完成品の品質検査場や倉庫への運搬。自動倉庫による保管から出庫。自動仕分け機による目的地別のトラックへの積み込み。また自走掃除機による施設内の掃除などでも自動化が進んでいます。
オフィスの自動化
それらに遅れる形でオフィスの自動化も実現されてきました。
RPA(作業プロセスの自動化)という言葉を聞いたことがあるかと思われます。オフィスでの人的作業は、例えば、人型ロボットを使って電話応対させたり、パソコンを操作させたりすることが困難です。工場のように作業をそのままの形で機械化することが出来ないのです。
そこで人がパソコンでやっているA業務とB業務のプロセスを自動化する発想です。例えば、顧客から届いた問い合わせメールを判別して、その内容を自動的にエクセルシート上に記入する、といった作業を自動化します。
RPAを導入すれば大きな効率化が期待できますが、導入には現状の業務プロセスの整理から見直し、プロセス間の設計など、専門的な作業が必要となります。
同じ作業の大量な繰り返しやプロセスが長い作業に適しています。先程の問い合わせメールでは、1日5件の処理には適しませんが、100件には適しています。
自動化の先にある自律化
DX、とりわけIoTやAIの発展は業務の自動化にさらなる変革をもたらしています。積極的にDXへ取り組む企業では自動化の先にある自律化まで実現しつつあります。
自動化は機械が決められた通りに動くことです、前述のとおり大変便利になりました。さらに便利にしてくれるのが自律化です。自律化では機械が自分で考えて行動してくれます。
宇都宮武則
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