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日本と台湾のビジネスに対する考え方の違い4


コラム 経営 台湾事情 作成日:2006年8月28日

台湾経営マニュアル 日台相違

日本と台湾のビジネスに対する考え方の違い4

記事番号:T00000151


「台湾経済は沈まない?」

●台湾経済の将来を嘆く日本人は多くいらっしゃいます。

特に日本から赴任となって間もない方は、 「アメリカやヨーロッパ・日本と違い、台湾企業はOEMばかりで、有名な自社ブランドを持つところが少ない。 他社の真似をするのは上手いけれど、自分達で研究開発して、産み出した製品は ほとんど無い。 安さなら中国の方が安いし、台湾経済の将来はどうなるのだろう」 と言うお話しを度々お伺い致します。

●実は私も13年前、日系コンサルティングファームの駐在員として台湾に駐在していた頃はそう思っていました。

その頃は、丁度日本ではバブル経済が崩壊し、景気低迷が始まっていた。日本の 後を追っている(と思っていた)台湾も長い不景気がやってくるに違いない。

そうするとブランドを持たず、斬新な製品開発の出来ない台湾は日本の余波で大不況になるかもしれないと…。

しかし予想を裏切り、何年経っても不景気はやって来ませんでした。

それどころか不景気で苦しむ日本を尻目に毎年5~6%というバブル経済の様な経済成長を続けて いたのです。

●多くの台湾人にとって「ビジネス=商売」であり、売るものは何でも良いのではないでしょうか?

例えば自動車メーカーが、自社で製品開発をして生産技術のノウハウを蓄積して いても100年のアドバンテージが有るヨーロッパやアメリカ、50年のアドバンテ ージが有る日本と競争できるように成るには、膨大な時間と費用が掛かります。

それならば、自社ブランドを持たずに外国の製品を作らせてもらった方が得策です。

●この考え方を、飲食・小売業から電子産業まで殆どの産業で行っているのが台湾なのです。

台湾企業は自社開発技術を持つことを放棄する割り切りが、今までの成長を支えて来ました。

●よく考えてみると、日本はほとんどの産業に於けるビジネスモデルはアメリカの模倣です。

韓国もアメリカ・日本と同じ方向性であるのは間違いありません。

日本の過去に於ける必勝パターンは、アメリカの開発したビジネスモデルを、ア メリカより高いレベルで実現することにより競争力を維持してきました。

しかし、現在のアメリカは、日本が追いついてくる頃には戦略的に競争のルール を変えてきています。

●日本は同じルールが続けばアメリカには負けないものの、追いついたと思うと競争のル ールを変えられるので、何時まで経っても追いつけない状態になっています。

台湾は、アメリカ・日本・韓国と共存しながら発展する方法を創り上げたのです。

●製品を開発するノウハウも重要ですが、環境に合わせたビジネスモデルを創り上げるノウハウは、更に重要ではないでしょうか?。
 
ワイズコンサルティング 吉本康志

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