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第12回 台湾人のコスト意識は?


コラム 台湾事情 作成日:2010年8月3日

台湾人研究所 台湾研究

第12回 台湾人のコスト意識は?

記事番号:T00024388

 
 会社の利益を増やすのにコスト削減は効果的な方法の一つですが、なかなかうまくいかないと思っている経営者も多いことでしょう。それは、コスト削減には経営サイドだけでなく、従業員一人一人の意識が重要になってくるからではないでしょうか。

 今回は台湾人従業員を対象に「コスト意識」に関する独自のアンケート調査を実施しました。その結果、会社におけるコスト意識が欠けている人が多いことが分かりました。
 
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 質問のうち、「勤務中に、パソコンで『フェイスブック(Facebook)』や『MSN』など仕事に関係のないサイトを見たことがある」という回答は8割に上り、「会社で朝食をとる場合、少しなら勤務開始時刻を過ぎても構わない」と思っている人が半数以上もいました。会社の給与は労働時間に対して支払われていることが多いと思います。その1分1秒にも会社のコストがかかっているという認識をもって仕事している従業員は残念ながらあまりいないということでしょう。

 また、「会社や顧客が交通費を負担するのなら、当然タクシーに乗る」、「会社のコピー機で仕事と関係のない資料を印刷したことがある」、さらには「会社の電話で私用電話をかけたことがある」という質問に、「はい」と答えた回答者が7割を超えました。「どうせ会社のお金だから…」と考え、自主的にコストを削減しようという従業員は少ないようですね。さらには私用で会社の資源を利用する従業員が多いことに驚きました。

 台湾人のコスト意識が低いのは、会社に対する忠誠度が低いことが関係しているのではないでしょうか。コスト削減は会社の利益増加につながり、ひいては人件費(従業員自身の給与)にも反映されるという認識にはなかなか至らないようですね。

コストに関する上司の指導は?
 
 さて、コスト意識に関して上司はどう指導しているのでしょうか?「上司からコスト意識に関する教育を受けたことがある」という質問に対して、「ある」と回答したのは37%、「ない」は63%でした。一般の従業員は、なかなか会社のコストにまで目がいかないもので、上司の指導で初めてコスト意識の重要性に気付く人も多いのではないでしょうか。とはいえ実際には、コスト意識に関する教育はあまり行われていないのが現状のようです。
 
ワイズリサーチ 嵐来未

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