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第13回 「起業」は万人の夢


コラム 台湾事情 作成日:2010年8月17日

台湾人研究所 台湾研究

第13回 「起業」は万人の夢

記事番号:T00024675

 
 皆さまは台湾で、以前行ったお店が知らない間に違ったお店になっていた、という経験はありませんか?台湾は日本と比べて店舗の入れ替わりが頻繁にあるのですが、これは台湾では起業する人が非常に多いということに起因すると考えられます。

会社員の8割が起業を希望
 
 104創業網が2010年1月28~29日に台湾人サラリーマンを対象として実施した調査によると、82.8%もの人が将来起業を希望しているということが分かりました(表参照)。さらにそのうち1年以内に起業する計画がある人は3割以上に上りました。

 業種としてはコーヒーショップ、ドリンク店、スイーツ店が最も人気が高く、次いで中華・西洋などのレストラン、初期投資が少なくて済むインターネット事業(オークション、ネットショップ)が続いています。
 

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起業意欲が強い理由
 
 台湾人には野心的な人が多いのか、創業して老板(会社のオーナー)となることは多くのサラリーマンの夢となっています。また、日本人と比較して台湾人はリスクに対してそれほど慎重ではなく、失敗を恐れないという一面を持っています。そのため自分で起業して勝負に出たいと思っている人が日本と比べて多く存在するのでしょう。

 さらに多くのサラリーマンが起業を夢見る背景として、ほとんどの日本企業では年功序列の賃金制度がとられていますが、台湾企業はそうではなく、40代を境に賃金水準が下降する傾向があります。こうしたことから、台湾ではずっと会社勤めをするよりも、起業して自分で生活していこうという人が多いのだと考えられます。

情熱だけでは成功しない
 
 ただし起業した後、経営がうまくいくかどうかということに関しては、準備不足のまま事業を始めてしまう人も多いため、最後には採算が合わず消えていってしまうという状況がしばしば見受けられます。

 また、前述の調査によれば起業を目指すサラリーマンのうち4割もの人が、起業が成功するために最も重要な要素として「事業への情熱」を挙げています。しかし、お店の入れ替わりが多いことからも分かるように、情熱さえあれば成功するのかと言えば、なかなかそうはいかないのが現実です。

 「情熱」も大事な要素ですが、それだけではあまりにも無計画過ぎます。会社の経営状況や儲けの仕組みがどうなっているかきちんと理解し、そこから利益を創出すること、さらにそれを有効に投資していくことが事業を永続的な成功へとつなげる第一歩となるのではないでしょうか。
 
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