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台湾の都市機能は日本とほぼ変わりませんが、夜は遅くまで外で遊んでいる「夜猫族」と呼ばれる人が多くいて、台湾の方がにぎやかなように感じます。夜の外遊びといえば、カラオケ、ボウリング場、スナックやバーなどを思い浮かべる方々も多いと思いますが、実際、台湾人は一体どこに行くのでしょうか。Yahoo!民調中心が8月26〜29日に実施した「こんな夜遊びが好き」という調査から、台湾人の夜の生活の意外な一面が垣間見えます。
街系より自然系?
同調査では、「クラブで一晩のリラックス」や「カラオケで朝まで熱唱」など、想像通りの答えも見られましたが、1位にランクインしたのはなんと「砂浜でビールを飲みながら星空を見る」(29%)でした。また、「山で街を見下ろしながらコーヒーを飲む」(13%)、「港で夜風を感じながら朝まで語り合う」と「田園の中で横たわって星空を見る」(6%)といった回答も上位に入り、自然に関連したものが約5割を占めました。ビルに囲まれて生活している都会人は、自然に囲まれた開放的な場所に強い魅力を感じるということでしょうか。忙しい毎日に追われている人たちは、仕事が終わったらストレスの源となる都会を離れて、豊かな自然のある場所に行きたいようですね。
同調査で男女比率は公開されていませんが、同様の調査での比率はほとんどが半々なので、男女とも「自然な夜」が好きという結果と言えるでしょう。
平日の夜でも郊外へ
日本人でも仕事のストレスがたまっている人は多いはずですが、都心から郊外までの距離が離れているため、休日以外に郊外まで出かける時間はなかなかないと思います。日本国土交通省・国土地理院と台北市政府都市発展局によると、東京都の面積は2,187平方キロメートルで、台北市は271平方キロ、東京の10分の1に過ぎません。電車や車で30分〜1時間で近郊の自然豊かな陽明山や淡水、猫空などに行けますので、平日の夜でもこうしたところへ出かけて、ストレスを発散する人も少なくないわけです。
目的は遊びだけではない
わたしは同調査にランクインした7つの夜遊びのうち、6つを学生時代に経験しました。調査結果を見て当時のことを思い出し、思わず「懐かしいなあ」と感じました。最近でも、友達に誘われて、仕事が終わってから淡水まで行って、河を眺めながら語り合ったことがあります。夜の景色を見ていると人は感傷なりやすいようで、ふだん口に出せなかった弱音や本音が言えることもあります。夜遊びは仲を深める「心の交流場」だと、時に思います。
ワイズリサーチ 李俊達