記事番号:T00025381
「台湾人研究所」は、今回より前担当の嵐に代わり、わたし李俊達が担当させて頂きます。読者の皆さま、どうぞよろしくお願いいたします。
台湾と日本は、共に夏から秋にかけて台風シーズンを迎え、大きな被害が出ることも少なくありません。しかし、一般の人々の台風を迎える気持ちには、日台で知られざる違いがあります。Yahoo民調中心が今月7日~9日に実施した「台風襲来時に用意するもの」という調査から、それが垣間見えます。
カップラーメン・缶詰が首位!
同調査では「カップラーメン・缶詰」が36%で、2位を20ポイント引き離して圧倒的首位でした。その2位は「サンダル・海パン・サーフィンボード」で、日本とはだいぶ趣きが異なります。本当に台風対策の準備なのか?それとも外に遊び行くための用意なのかとツッコミの一つも入れたくなります。
日本は木造の建物が多く、台風対策として、建物の補強などを考える人も多いかと思います。しかし木造家屋がほとんどない台湾では、そういう発想は生まれません。台湾人はあまり自炊をしない人が多く、台風が来ると食堂・レストランが一斉に閉まるため、食事問題の方が重要です。このため、カップラーメン・缶詰が1位になるのです(当コラム第8回「外食文化と現代病」参照)。
台湾ならではの休暇
弊社の日本人同僚から「日本には台風で会社が休みになることはないよ」と、初めて聞いた時はビックリしました。一般の台湾人にとって、台風襲来時に行政機関・学校が休みになり、民間企業もそれにならって休む「台風休暇」はボーナスのようなもので、期待する人は少なくありません。
行政院人事行政局の統計によると、2001年から07年の7年までの間、台北市の台風休暇は15日で、平均1年に2日、台風休暇を取れる計算です。しかも、休みになった当日に天気が好転するケースも少なくないため、海パンやサーフィンボードを用意して、晴れるのを待つ人たちもいる訳です。
「休めてよかった!」
日本人は台風と聞くと、緊張したり、心配する人が多いと思います。一方、台湾人は、大きな被害が出るのでない限り、休暇になるのをワクワク待つ人も多いのです。
わたしは子供のころ、親から食べるのを禁止されていたカップラーメンを台風の日だけは食べられたため、台風が来るのが楽しみでした。家族みんながそろって「今日は休めてよかった!」とはしゃぎながら、明日も雨が降り続いて休みになるよう願っていたことは当時の良い思い出です。
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