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台湾企業では、毎年旧正月(春節)前に春節賞与を支給します。台湾人社員にとってボーナスは非常に大きな関心事です。それほど大事なボーナス、台湾人はどのように運用しているのでしょうか。
Yahoo!民調中心が2010年1月1〜10日に実施した「春節賞与はどう使う?」という調査によると、「貯金」がダントツで1位を獲得しました。大切なボーナスを貯金したいというのはありきたりですが、「投資」も3位に入りました。さらに「春節賞与で投資するなら何を投資する?」と質問したところ、「株式」が首位で24%、「ファンド」が22%で2位となりました。虎の子のボーナスなのに、なぜリスクの高い株式市場に投入するのでしょうか?
ばくち好きな国民性
台湾人は昔から株式投資が大好きです。台湾証券取引所によると、1996年の時点で、取引額の90%は個人投資家で、法人の投資比率はたったの10%未満。今は80%以下に下がりましたが、日本に比べると、個人による投資比率が非常に高くなっています。台湾の株式市場は、安定性が低く、株価の変動が激しいという特徴があって、高い利益が望める一方でリスクも高い。ばくち好きで冒険心が強い台湾人には魅力的な商品なのです。ケーブルテレビにも、24時間放送の株式投資番組がたくさんあります。普通の学生にも簡単に株投資ができ、かなり普及しています。
加えて、台湾人の春節賞与に対する意識も日本人とは違います。台湾人にとって、春節賞与は給与の一部ではなく、プラスアルファの収入です。ですので投資でもうかればよし、損をしても、もともとなかったものだから構わないという考えなのでしょう。
旧正月明けの物価上昇も理由?
春節賞与の支給は、時に物価にも影響を与えます。賞与が多ければ、みんなの手持ち現金が多くなりますので、物価が上昇するという予感を社会全体に与えます。このため、たくさん賞与をもらった年は、物価上昇が予想されるので、それならば株への投資でもっと賞与を増やしたい、と考える人もいるのです。
09年後半から10年にかけて、景気はずいぶんと回復しました。今年の業績好調を受けて、春節賞与は前年より高くなると予想されます。台湾の有名な経済誌・天下雑誌でも、今回の高水準な春節賞与は、来年の物価上昇につながるとの記事が掲載されました。
ただ、株式市場は現在ピークを迎えようとしていて、投資してももうからない状態となっています。わたし個人は普段から株投資でもうけさせていただいています(?)ので、今年の春節賞与は昨年生まれたばかりのかわいいめいっ子のお年玉に使いたいと思います。みんなの春節賞与の行方は果たしてどのように使われるでしょうか?
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