記事番号:T00086705
<登場人物>
ワイズシステム総経理 宇都宮武則
本コラムの筆者です。
台湾S電工 山田新一総経理
1978年千葉県生まれ。上場企業S電工の営業企画課長から2018年に台湾S電工の総経理として初めての海外駐在。
山田総経理と宇都宮は、8店舗を構えるラーメンチェーン店の里中董事長から既存のエクセル業務をヒアリングし、サイボウズのkintone(キントーン)に置き換えてみました。どのように業務が改善されたかビフォー&アフターを見てみましょう。
今回ご紹介するアプリは物品購入や修繕などの「費用申請」です。もとのアプリは中国語版ですが、kintoneでは日本語の設定を施すことで、使う人に合わせて自動的に言語が切り替わります。
費用申請アプリ導入2週間後
宇都宮「kintoneのアプリを使い始めてから2週間たちました。業務の流れがどのように変わったか、エクセル時代と比較してみましょう」
里中「私の感覚では、ずいぶんと手間が減ったと感じていますが、実際に検証しておくことは大事ですね」
山田「それでは、ホワイトボードを使い、エクセル時代のビフォーとkintone導入後のアフターを並べてみます」そう言うと早速、ホワイトボードにビフォーを書き出し始めました。
里中「うーむ。以前は店舗の店長から本部の会計担当宛てにメールしており、それを会計担当が都度印刷しては総経理へ渡していたんだな。そして総経理の押印がもらえると、そのことを申請者に知らせていた。今思えば、なんて手間が掛かっていたんだろう」
山田「そうです。1、2店舗のころの運用がそのまま引き継がれており、8店舗となった今は結構な業務量になっていたのですね」今度は、kintone導入後のアフターを書き出し始めました。
図A 業務ステップが半減
里中「こう並べると一目瞭然ですな。kintone恐るべし!わっはっは」
山田「比べますと、業務ステップは半分以下になっています。さらにはメールをしたり印刷して承認を回す手間がなくなって、会計担当は確認業務だけで済むようになりました」
それでは「費用申請」アプリを見てみましょう。図Bがこれまで使われていたエクセルシートです。見積もり内容を記入し、店長の承認→総経理の承認をもらいます。物品購入や修繕が完了したら再度、総経理の確認をもらい完了します。
図B 費用申請エクセルシート
これをkintoneで作成すると図Cのようになりました。エクセルにありました「承認欄」は、kintoneでは電子承認となりました。スマートフォンでの承認画面は図Dのようになります。
図C kintone費用申請
図D スマホ画面
承認待ちのストレス軽減
里中「kintoneのアプリ導入後、申請書の紛失や、承認漏れがなくなりました。何より承認するにしても差し戻すにしてもスピードが格段に上がり、店舗側の『承認を待つ』というストレスが軽減されました。これも大きな成果です」
山田「スマホで申請や決裁できるのも便利ではないですか?」
里中「おっしゃる通りです」
承認ルールによりますと、金額によって承認ルートが変わるのですが、その話は次回ご説明します。
里中「それにしても、このようなアプリが小1時間程度で作れてしまうとは驚きです」
宇都宮「里中董事長もいかがですか?」
里中「いや~、山田さんにお願いするから結構ですわ。わっはっは」
山田総経理は「任せなさい」とばかりに胸を張りました。
宇都宮武則
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