ワイズコンサルティング・グループ

記事番号：T00086957

＜登場人物＞
ワイズシステム総経理　宇都宮武則
本コラムの筆者です。

台湾Ｓ電工　山田新一総経理
1978年千葉県生まれ。上場企業Ｓ電工の営業企画課長から2018年に台湾Ｓ電工の総経理として初めての海外駐在。

　台北に８店を構えるラーメンチェーンの里中董事長がサイボウズのkintone（キントーン）のアプリ４個を使い始めてから１カ月がたちました。

　山田総経理と宇都宮は、里中董事長のオフィスに来ています。今回は里中董事長の部下、土井総経理も同席しています。土井総経理はスポーツ刈りがトレードマークで、昔は甲子園球児、今でも少年野球の指導をしています。

山田「はい、これお土産です。私が作りました」と言うと、かわいいパイナップル王族の描かれたパッケージを取り出しました。

里中「ほ～、山田さんが作ったんですか？」

宇都宮「先日ご紹介したパイナップルケーキ工場へ行ってきたのですね。

　餡（あん）がはみ出していますね。お子さまたちの方が上手だったのではありませんか？」

　山田総経理は照れながら「図星です。パパが見本を見せてやろうと意気込んだのですが、このありさまです」

　山田総経理が家族で遊びに行った「維格餅家鳳梨酥夢工場」は、92年創業の維格餅家が運営する観光工場で、新北市にあります。パイナップルケーキの製造工程を見学できる他、パイナップルケーキ作り体験を楽しむことができます。また、高雄市にも同様の観光工場があります。

　体験は事前予約が必要なく、当日申し込めばＯＫです。用意された生地と餡を５等分してこねた後、ケーキ型にはめて形作ります。お店の方に渡すと１時間ほどで焼き上がり、パッケージに入れて持ち帰らせてくれます。

宇都宮「重要なのは、形ではなくて味ですよ」

里中「では、一つ頂きます」と、一番餡がはみ出たものを口に運び「うん大丈夫、確かにパイナップルケーキです。わっはっは」

キントーンで無い無い尽くし

　今回は土井総経理も交え、「休暇申請」アプリの利用状況を確認するために訪問しました。

　図Ａが以前使用していたエクセルの申請書です。印刷した用紙を店舗に置いていました。

図Ａ　エクセルの申請書

　そして図Ｂがkintoneの申請画面です。

図Ｂ　kintoneの申請画面

山田「まずは、エクセルの頃のビフォーと、kintoneによるアフターを比べてみます」と言い、白板に書き出し始めました。

山田「業務ステップは九つから四つへと、半分以下に減りました」

里中「私には報告しか来ませんので、使い心地が分からんのですが、実際に休暇の承認をされる土井さん、１カ月使ってみてどうですか？」

土井「そうですね。承認業務にほとんど手間を感じなくなりました。手が空いたときに外出先でもスマートフォンで決裁ができますので、外出から戻ると机に申請書がたまっているということもなくなりました。今では店長から催促されることもないですね」

里中「無い無い尽くしですなあ」

土井「便利になったという点では、店長会議の席で他にこんな感想を聞いています。

　申請用紙がなくなった、いちいちサインをしなくて済む、そして過去の休暇履歴が見られるので個人への指導がしやすい」

宇都宮「店長さんから意見や要望はありませんでしたか？」

土井「これはアプリの問題ではないのですが、休暇の取得単位を１時間単位にできないかという意見がありました。この件は引き続き店長会議で検討します」

里中「総務から何か聞いてないかな。総経理に相談してごらんと言っておいたけど」

土井「聞いています。集計ができないかと相談されました」

山田「そうですよね。自動的に集計したいですよね」

　休憩を挟み、自動集計について検討することになりました。総務担当者を交えて話を聞きます。

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