記事番号:T00086458
<登場人物>
ワイズシステム総経理 宇都宮武則
本コラムの筆者です。
台湾S電工 山田新一総経理
1978年千葉県生まれ、上場企業S電工の営業企画課長から2018年に台湾S電工の総経理として初めての海外駐在。
山田総経理と宇都宮の2人は、台北でラーメンチェーン8店を構える里中董事長のオフィスで、店舗のクレーム処理報告を行うアプリをサイボウズのkintone(キントーン)で作成しました。
第29回で作成したアプリは中国語で表示されていましたが、使用者に合わせて、日本語に自動的に切り替わるよう設定できます。kintoneにはこのような便利機能もあります。
図A 日本語の表示
データの一覧・グラフ表示
山田総経理がサンプルデータを入力して、里中董事長に見せました。
里中「おや、見た目はこれまで使っていたExcel(エクセル)と変わらないですね。これなら明日からでも使えます。店舗で入力すれば、すぐに本部でも見られるというわけですね」
山田総経理は「そうなんです!」と、誇らしげです。
山田「一覧表示に切り替えますと、このように全店舗の状況が見られます。並び順を変えて、いくつかの一覧を用意してみました」
一覧を一つずつ示していきます。
図B 一覧表示
里中「ほほう、これは便利ですね」
山田「条件を絞り込めば、簡単に検索できます。頻繁に見るものは、そのまま新しい一覧として保存しておけます」と言いながら、即席で台北駅店の一覧を作成しました。
里中「私でも使いこなせそうですね」
山田総経理は「大丈夫です」とジェスチャーしています。
山田総経理が仕切ってくれたので、宇都宮の出番はありませんでした。
山田「こちらはグラフで集計したものです。店舗別、クレームの種類別、発生場所別の総件数を用意しました。月別の集計や、店舗別と日別のクロス集計もできるのですよ」
里中「いやいや、こりゃ集計担当者は要らないですなあ」
図C グラフによる表示
里中董事長は山田総経理の説明を聞いて、大変満足された様子です。早速使いたいと言いました。
おなかもそこそこすいてきたことですし、続きは居酒屋「ふじこ」で話すことにしました。山田総経理が手際よくタクシーを呼び、移動しました。
「お疲れさまでした、乾杯!」まずはビールとお通しの渓蝦(川エビ)のつくだ煮です。
ビールを片手に、kintone導入の手続きの話をします。ライセンスは本部スタッフ4人分と店舗に一つずつで、計12個用意することになりました。
今回作成したアプリの他に、店舗の「小口現金収支報告表」、備品購入や修繕などの「費用申請」、スタッフの「休暇申請」の三つを作成する予定です。
里中「店舗が増えると本部業務も増えますが、このようにシステム化して足元を固めておくと管理面も安心できます。もっと店舗を増やしていく計画ですので、今後もご協力をお願いします」
里中董事長のお店の繁栄を願って、もう一度「かんぱ~い」。
ワイズコンサルティングでは10月23日に、「日系飲食チェーン拡大、攻めと守りの戦略」と題したセミナーを開催いたします。セミナー第3講では、今回ご紹介したアプリの他、チェーン店ですぐに役立つアプリを詳しくご紹介いたします。
宇都宮武則
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