記事番号:T00086313
<登場人物>
ワイズシステム総経理 宇都宮武則
本コラムの筆者です。
台湾S電工 山田新一総経理
1978年千葉県生まれ、上場企業S電工の営業企画課長から2018年に台湾S電工の総経理として初めての海外駐在。
クレーム処理報告をアプリ化
山田総経理と宇都宮の2人は、台北でラーメンチェーン8店を構える里中董事長のオフィスに来ています。
これまでExcel(エクセル)で管理していた店舗のクレーム処理報告を行うアプリをサイボウズのkintone(キントーン)で作成するため、里中董事長から報告する項目を聞き、現在使用しているエクセルシートももらいました。山田総経理は、30分ほど時間をもらうと、張り切ってアプリ作成を初めました。
山田「こんな感じでどうですか?」
宇都宮「エクセルのレイアウトにそっくりですね。その調子で続けてください」
省力化とペーパーレス化
これまでは、店舗ごとにエクセルで記入した後、メールで本部に送信。本部では印刷し、店別のバインダーにとじていました。さらに、月初には手作業でクレーム件数を集計していました。
図A エクセルの「クレーム処理報告」
山田「今後はメールで送る手間もなくなり、集計も自動的にできますね」
宇都宮「過去に発生したクレームの検索も簡単になりますよ」
kintoneを使えばクラウド化によって本部と店舗間の情報共有ができ、データベースなので、集計や検索が簡単に行えます。
山田「本部での作業が、ほぼ要らなくなりますね」
宇都宮「ペーパーレスにもなります」
山田「それは一石何鳥ですかな?」
図B 作成中のクレーム処理報告アプリ
山田総経理は、エクセルとkintoneの画面を交互に見比べては、続きの項目を作成していきます。
山田「はい、これで出来上がりです」
宇都宮「入力フォームが出来上がりましたね。一覧表示は私が作りますので集計グラフの方をお願いできますか?」
山田「分かりました、集計グラフに取り掛かります」
宇都宮「お願いします」
一覧表示と集計グラフには、いくつか基本的なものを用意します。
山田「試しにサンプルデータを登録しておきます」
宇都宮「そうですね、お願いします。私は里中董事長を呼びに行ってきます」
図C クレーム処理報告アプリの入力フォーム
しばらくして、里中董事長と宇都宮が戻ってきました。2人は何かが盛られたお皿を持っています。
里中「わが社のラーメンに使っている屏東産の黒豚『平埔黒豚』のチャーシューを、今度レトルトパックにして販売することになったのですよ。いま電子レンジで温めたところです。どうぞお召し上がりください」
宇都宮は、チャーシューが盛られた皿を山田総経理の前に。
山田「おお!!」開いた口からは、今にもよだれが垂れそうです。
宇都宮「ご飯にも合いそうですね」
山田「ビールが欲しくなりますね~。それでは遠慮なくいただきます」
出来上がったクレーム処理報告アプリを里中董事長にお見せするのは、チャーシュー談義の後になりそうです。
ワイズコンサルティングでは10月23日、「日系飲食チェーン拡大、攻めと守りの戦略」と題したセミナーを開催いたします。セミナー第3講では、今回ご紹介したアプリの他、チェーン店ですぐに役立つアプリを詳しくご紹介いたします。
宇都宮武則
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