ワイズコンサルティング・グループ

記事番号：T00096409

＜登場人物＞
ワイズシステム副総経理　宇都宮武則
本コラムの筆者です。

台湾Ｓ電工　山田新一総経理
1978年千葉県生まれ、上場企業Ｓ電工の営業企画課長から2018年に台湾Ｓ電工の総経理として初めての海外駐在。２児のパパ、趣味は車で家族旅行。

　ペーパーレスや脱エクセルによる効率化をお手伝い致します。短期間で導入できる各種ソリューション（各種申請業務、見積もり・受注管理、業務日報など）をご用意しております。

アプリ導入で残業２割減

　山田総経理と宇都宮、そして台北に８つ、高雄に２つのお店を構えるラーメンチェーンの里中董事長と土井総経理は、ビジネスチャット、Chatwork（チャットワーク）を使ってオンラインミーティングをしています。４人でそろうのは１年半ぶりです。

山田：今、旬な食材と言えば？

宇都宮：そうですね、台湾南部の屏東県では黒マグロ漁が盛んな時期に入っています。

土井：天然の黒マグロを６月の目玉イベントに使えないかなあ？

里中：魚介スープを使った黒マグロラーメンを出すか！？

山田：お～、斬新ですね～。

土井：う～ん、採算がどうかなあ…

山田：ところで今日はペーパーレスのお話でしたよね。

里中：そう、一昨年導入してもらったkintone（キントーン）のおかげで、本部と店舗間の事務やりとりがとてもスムーズになりました。

　本部と店舗間の効率化を目標に2019年10月、▽店舗でのクレーム処理報告▽店舗の小口現金収支報告表▽店舗からの費用申請▽スタッフの休暇申請──の４つのアプリを導入しました。（図Ａ）

図Ａ 19年導入の休暇申請アプリ

山田：思い出しました。当時お使いになっていたエクセルシートそのままkintoneに移行しましたよね。

里中：使い慣れたレイアウトのまま移行できたので、支障なく運用を始められました。おかげで残業が２割減りました。

土井：店舗から入力すれば本部でもすぐに閲覧でき、自動的に申請ルートを回覧してくれるので、これまでのエクセルとメールでのやりとりが、いかに非効率的だったか、よく分かりました。

ペーパーレスに着手

里中：そこで、今年の経営テーマの１つにペーパーレスを盛り込んだのです。手始めに本部の申請業務を見直します。

土井：本部ではエクセルの申請書を印刷して紙で回覧しています。いまだに紙を手放せない。ですが、このままではいけないという危機感があります。

里中：店舗が増えるほどに紙の業務量が増えるので、どこかで抜本的に改善しないと今後のビジネス拡大に影響します。

山田：どのくらい種類があるのですか？

里中：20…いや30かなあ？申請ルートが異なると用紙も異なるからなあ。

宇都宮：それでは近々、本部へ現状調査のために訪問させてください。

土井：その時に今使っている全ての申請書を用意しておけばよろしいですね。

宇都宮：そうしていただけると助かります。

土井：準備に１週間程度もらえますか？

宇都宮：はい、そちらの都合で構いません。

　山田総経理も参加する気満々で聞き耳を立てています。このような経緯で、里中董事長から依頼されて、ペーパーレス化のプロジェクトが始まりました。

　打ち合わせの訪問日を決めると、話は黒マグロに戻りました。

里中：その黒マグロはどこで食べられますか？

宇都宮：そうですね、お奨めは高雄から車で１時間半程の「東港」という漁港です。水揚げされたマグロを場外市場で販売しており、その場で召し上がれます。

里中：土井さん、黒マグロラーメンの企画のためにも行くしかないですね。

　土井総経理は２回うなずきました。

山田：どうも、黒マグロを腹いっぱい食べるのが目的のようですが…

　４人は大笑いしました。

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