ワイズコンサルティング・グループ

記事番号：T00102326

＜登場人物＞

ワイズシステム副総経理　宇都宮武則

本コラムの筆者です。

台湾Ｓ電工　山田新一総経理

1978年千葉県生まれ、上場企業Ｓ電工の営業企画課長から2018年に台湾Ｓ電工の総経理として初めての海外駐在。

　わが社もそろそろ人事評価を始めたいな…。ワイズの人事評価ノウハウが詰まった「kintone（キントーン）人事評価システム」なら、コンサルタントが監修した３種類（一般職、リーダー職、管理・監督職）の評価表が付いておりますので、すぐに人事評価を始められます！

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　居酒屋「ふじこ」のお決まりの一番奥のテーブルで、２人が楽しげに話しています。女将（おかみ）さんが本日のお薦めメニューから高雄産ケンサキイカの天日干しと花蓮産カツオのたたきを運んでくれました。

　山田総経理は３杯目の生ビールのジョッキを置くと、

山田：ぼくがエヴァンゲリオンですか？

宇都宮は目を丸くしました。

山田：それは初号機でしょうか？零号機でしょうか？

宇都宮：いや、いやいや、エバンジェリストと言いました。

　女将さんは思わずプッと吹き出すと、

女将：キリスト教で言うところの「伝道者」のことですわね。

山田：今度は電気自動車（ＥＶ）ですか？

宇都宮：ですから、エバンジェリストです。

山田：エボジャスク？

　ろれつが回っていません。

宇都宮：山田総経理は「kintoneのエバンジェリスト」だと申したのです。エバンジェリストというのは、ＩＴ（情報技術）のトレンドや技術について、ユーザーに分かりやすく説明して啓蒙（けいもう）する人のことですよ。

山田：分かりました、とりあえずエバンですな。

　分かったような分かっていないような…。

飲食業にも卸売業にも

　山田総経理がここ「ふじこ」で宇都宮と出会い、本社からの命令でＩＴ化を進めるにあたり選んだのがkintoneでした。kintoneを導入してから４年目を迎えました。これまで山田総経理は機会あるたびに知り合いにkintoneを紹介してきました。

　ラーメンチェーンの里中董事長の会社では、例えば店舗でのクレーム報告や店舗からの費用申請といった本部と店舗間の業務アプリを作成しました。

　ドラッグストア向けに日用品や日本からの輸入雑貨を卸す犬飼総経理のＡ社では、kintoneにレポート作成のプラグインを追加して見積書の作成をお手伝いしました。（図Ａ、図Ｂ）

図Ａ　見積書作成アプリ

図Ｂ　kintone発行の見積書

　ワイズ経営塾　台湾新任編で知り合った高代董事長には、外勤者の勤怠管理のお悩みをkintoneで解決しました。

　このような経緯から宇都宮が山田総経理をエバンジェリストと呼んだわけです。

　宇都宮は箸を休めると本題に入りました。

宇都宮：実は御社をkintone導入企業として事例取材したいと考えています。

山田：それはありがたいです。キレイなリポーターやリッチな撮影機材をそろえた取材班が、わが社にインタビューに来るのですね、大歓迎ですよ！

宇都宮：う～ん、それは無いかな。インタビューは私がします。ですが、写真撮影はプロに頼むつもりです。

　山田総経理は３杯目の生ビールを飲み干すと声高に言いました。

山田：kintone武勇伝ってところですな～。わっはっは！

　愉快そうです。早速始まりました。

山田：思い起こせば…４年前の…。

宇都宮：いえいえ、今ここで話を始めなくて結構です。取材に伺ってからにしましょう。

山田：そうですかあ～、酒が回らないと調子が出ませんよ！

　宇都宮はかばんから１枚の資料を取り出すと山田総経理へ渡しました。

山田：台本ですか。

宇都宮：大まかなシナリオです。kintone導入のキッカケとなったＩＴ化の経緯からスタートする内容です。

山田：緊張するなあ。

宇都宮：うまく編集しますので大丈夫です。まあ自慢話をするように自由に話してください。

山田：では今日はリハーサルということで。思い起こせば…４年前の…寒い日のこと…。

宇都宮：どうぞどうぞ。

　山田総経理の気が済むまで話を聞き終えると既に夜も10時を過ぎていました。２人は取材の日を約束してお開きとしました。

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