ワイズコンサルティング・グループ

記事番号：T00102843

＜登場人物＞

ワイズシステム副総経理　宇都宮武則

本コラムの筆者です。

台湾S電工　山田新一総経理

1978年千葉県生まれ、上場企業S電工の営業企画課長から2018年に台湾S電工の総経理として初めての海外駐在。

　わが社もそろそろ人事評価を始めたいな…。ワイズの人事評価ノウハウが詰まった「kintone（キントーン）人事評価システム」なら、コンサルタントが監修した3種類（一般職、リーダー職、管理・監督職）の評価表が付いておりますので、すぐに人事評価を始められます！

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　台湾S電工の総経理室、山田総経理にkintone事例紹介の取材をしています。

宇都宮：kintoneの導入前と導入後ではどう変わりましたか？

山田：kintoneの導入前と導入後を比較します。これは19年のkintone導入後からの単純計算ですが、いくつか定量的な結果をお見せします。

　メモに目を移すと、

山田：労働生産性が8％向上、在庫回転率は5％向上しました。

宇都宮：具体的な成果ですね。

山田：他にも▽営業スタッフ1人当たりの1カ月の訪問件数は21％増加、▽1人当たりの残業時間は毎年減少、▽紙やコピーの費用は34％減──という数値です。

　山田総経理とkintoneの推進をしてきた宇都宮も初めて知る数値でした。

山田：私の率直な感想ですが、IT（情報技術）化を実践してみて初めてIT化のコストより、IT化によって得られるベネフィットの方が格段に多いということを実感しました。

スマホで情報共有も

宇都宮：次の質問です。kintoneの便利さはどのような点でしょうか？

山田：kintoneの導入前から想像していたことと、導入して始めて分かったことがあります。スマートフォンからでもパソコン同様に使えますので外出時にも承認が滞ることがなくなりました。（図A）

図A　kintoneのスマホ画面

　エクセルデータを読み込んで、そのままアプリが作れることにより、kintoneへの移行が想定以上に進みました。

　情報共有がスピーディーに漏れなく行えるようになりました。アプリ上で共有された情報を見ながらチャットができる機能も便利です。

山田：また、IT担当者に頼らなくても自分でアプリを作れる点です。なぜならばIT担当者にお願いする場合には、IT担当者は業務が分かりませんので業務から説明しなければなりません。（図B）アプリが短時間で作れて、使いながら手直しができることも助かります。

図B　人事担当者が自作した面接アプリ

　特に注目しているのは、社員たちに業務を改善しようという意識が芽生えたことです。さらに社内を観察をしていますと、これまで部門で縦割りになっていた情報が部門の垣根を越えて共有されるようになってきました。

宇都宮：おっしゃるとおり、システムはいくら説明されても実際に使ってみないと良し悪しが分からないことがございます。kintoneをきっかけにして社内の情報風土が好転したようですね。

山田：はい。

宇都宮：最後にお聞きします。kintoneを導入した結果、本社からの評価はどうでしたか？

　山田総経理はニコニコ顔になりました。

山田：合格点をもらいました。20年の決算報告の際には担当役員からIT化が大いに評価されました。IT担当者も雇わずに自前でITを整備したという話をしたら大変驚いていました。21年度からはITの年度予算も認められました。

宇都宮：それは喜ばしい。

山田：今思えばですね、IT化の機会をくれた取締役には感謝しております。また情報システム部に手伝いを断られたことも、天が私に与えた試練だったと良い方に解釈しております。

宇都宮：はい。ではこれでおしまいです。お疲れさまでした。

山田：お疲れさまでした。

宇都宮：15分ほど休憩を取りまして、担当者の方々へインタビューをさせて頂きます。

　山田総経理は事例紹介の記事になる日を楽しみにしています。

山田：では居酒屋「ふじこ」に打ち上げの席を予約しておきますね。

　緊張もほぐれ、いつもの山田総経理に戻りました。

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